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zoom RSS ドラクエU考察〜ラダトームと竜王の物語

<<   作成日時 : 2011/05/01 22:35   >>

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 今回はラダトームと竜王の関係について考察する。
 竜王の城がハーゴン軍に攻め込まれていた時、ラダトームは何をしていたのだろう。
 ラダトーム城の目と鼻の先にある竜王の城がハーゴン軍に取られるとどうなるか?ラダトームと竜王の城、ハーゴン軍の拠点である大灯台の位置関係から見ると竜王の城はハーゴン軍に対する防壁なのだ。絶対に取られるわけにはいかない。
 ラダトームがハーゴン軍の侵攻から自国を守るために打つべき手は“竜王の曾孫”を支援することなのだ。

 では、それをしたのか?
 その形跡は一切無い。それどころかラダトームの国民は竜王の城がハーゴン軍に占領されたという大事件に対し、全く関心がないようだ。
 
 この時期のラダトームでは国王が失踪するというもう一つの大事件も起きているが、それすらもあまり関心が無いようだ。
 
 『ラダトームで起きた革命』
  http://togege.at.webry.info/201102/article_12.html
 以前の考察でラダトームでは統治者が王家から教会に移るという『革命』が起きているという説をぶち上げた。国民の生活に変化が無いのはこの革命が自然に受け入れられたということだろうか。

 ラダトームでは革命で手いっぱいで竜王の城に手が回らなかったのか?そうなると『ラダトーム革命』の混乱に乗じてハーゴン軍が一気に竜王の城を攻め落とした事になる。
 本当にそうだろうか?竜王の城の重要性を考えれば、ラダトームは内輪もめをしている場合ではない筈だ。竜王の城を取られれば目と鼻の先にハーゴン軍の拠点が出来るだけでなく竜王の城の下にある『闇の世界の力』を解放される可能性が高い。絶対に阻止すべきだ。
 にも関わらず“竜王の曾孫”は見殺しにされた。あるいは助ける力が無かったのか?

 ここで仮説を立てる。
 『ハーゴン軍の竜王の城侵攻が革命の引き金になったのでは?』
 つまり順番としては
  @ハーゴン軍、竜王の城に侵攻
  Aラダトーム革命
  B竜王の城陥落

    …となるわけだ。
 先に述べたようにラダトームの取るべき最善の手は『“竜王の曾孫”を支援してハーゴン軍を食い止める』である。しかしラダトーム王はそれとは逆の選択をした。その政策に危機感を持った教会が王を追放しラダトームの統治権を奪った。しかし革命が成就した頃には時既に遅く、竜王の城はハーゴン軍に占領されてしまった。…、こんな感じだろう。
 教会がラダトームの実権を取る謀略はずっと以前から進行していたのだろう。教会による統治を民衆が抵抗なく受け入れている所を見ると、根回しは万全だったようだ。ハーゴン軍侵攻はあくまでも“きっかけ”に過ぎない。

 教会を母体とする”新生ラダトーム”は旧ラダトーム“王国”と違い、明らかにハーゴンの教団を敵対視する政権である。にも関わらず竜王の城奪還の軍を派遣した様子は無い。結果的には前政権と同様に“竜王の曾孫”を見殺しにしている。不本意なのは間違いない。竜王の城奪還の軍を出さないのではなく出せないのだろう。
 何故か?
 ひとつめは戦力不足だろう。ハーゴン軍は竜王の城の守備はグレムリン隊で十分と見ている。実際その程度の戦力でラダトームは手を出せない。それに教会はまだ完全にラダトーム国を掌握してはいないのだろう。国王不在とはいえ、まだラダトーム“王国”の形を取っている。もし教会がラダトームを完全に掌握したのなら玉座に座って『ラダトーム神聖国』を名乗るはずだからである。王政の歴史の長いこの国では国王を排除して“神聖国”にするのは無理があるのだろう。よって理想は教会が実権を握り国王は傀儡という形である。
 そしてその体制は盤石だったはずなのに、政治的には無能イメージの定着した傀儡の王は『“竜王の曾孫”を支援する』という決定に対してのみは何故か強硬に反対し、国王の権威・権力を発動させて阻止してしまった。このヒステリックな王は国を守る為にはもはや害でしかない。そこで教会はひとまず王を“隠して”おくことにした。足を引っ張る王でもいざという時には使えるカードなのだ。

 ふたつめは竜王の城奪還作戦に軍、それを構成する国民の支持が得られない事である。『何で“竜王の曾孫”を助けなくちゃいけないんだ!』『何でハーゴン軍と戦わなくちゃいけないんだ!』という事である。
 ラダトーム国民のハーゴン軍と“竜王の曾孫”に対する無関心の最も大きな理由は“無知”にある。
 きっと国王は人柄の良い人物だったのだろう。その国王を隠した教会には無知な国民に『ハーゴン軍から竜王の城を奪還する正義』を納得させる事は出来ない。ハーゴン軍がラダトームに攻め込んで来ればその意識はすぐに変わるのだが…
 ハーゴン軍は自ら仕掛けなければラダトームは敵にならない事を知っているのだろう。ひとまず“竜王の曾孫”とラダトームを抑えてムーンブルク攻略に専念する。

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 国王は何故“竜王の曾孫”救出に強硬に反対したのか?
 ハーゴン軍が危険な事はドラクエUのプレイヤーなら誰でも知っている。後にムーンブルク城を滅ぼし、ドラクエUでの敵役になったからである。では当時のラダトームにとってハーゴンは危険だったのか?客観的に見れば危険だった事は間違いない。なぜならロンダルキアを監視する目的で作られた大灯台を制圧していたからである。明らかにアレフガルド侵攻の布石である。(もっともロンダルキア監視の目的で大灯台を作られた時点で危険視されていた事は確定なのだが…)
 一方“竜王の曾孫”の危険度は客観的には低い。闇の世界の入り口の守人はむしろ人間の味方である。“竜王”はあくまでも例外である。
 しかしラダトームの国民の“主観的”事実では危険なのは竜王一族であり、ハーゴンは知らない人である。
 闇の世界の脅威から世界全体を守っているハズの竜王一族はラダトームの国民にとって悪魔の化身”なのだ。
 竜王一族が悪魔の化身とされるのは元々、承知の事だっただろう。闇の世界の入り口の封印を守るには外から人間も魔物も近づけないようにする。そのためにドラゴンや悪魔の騎士、ストーンマンなどの魔物で守りを固める。人間社会には『魔物の住み着く魔の島には近づくな』という言い伝えが生まれる。竜王一族自身は生まれながらに報われない宿命と汚名を受け入れることになるが、全ては闇の世界の封印を守る為である。
 光の世界の王ラダトーム王家と闇の世界の王竜王一族。当初は両者の合意のあったこの関係だが、時が移り、世代が移り変わるとこの意識は忘れられ去られていく…
 ドラクエTの時代の“竜王”は自身の理不尽な境遇とラダトームの無知と傲慢に怒りを爆発させたのではないかと思う。

 …、話が逸れたので元に戻す。
 国王は何故“竜王の曾孫”救出に強硬に反対したのか?
 ラダトームにとって竜王一族は“敵”だから。いつの頃からかラダトーム王家は“悪魔の化身・竜王”という敵から国民を守る事を王家の正統性の根拠にするようになったのではないか。現実世界でも隣国を“悪”とすることで正統性を保っている国の統治者は少なくない。例えばラダトームでは内政が行き詰った時に民衆の不満を“悪魔の化身竜王”に逸らす事が常套手段だったのだろう。
 ラダトーム王家のアイデンティティは“悪の化身竜王”対する光の王という物語にある。国王、というよりラダトーム王家にとって“竜王の曾孫”救出は自身の正統性を否定しかねない事なので絶対に出来ないのである。

 一番危険な場所でアレフガルドを守っていたはずの竜王一族はアレフガルド人全体の敵になってしまった。
 ラダトームを守るラルス王家はそのアイデンティティゆえにラダトームを滅ぼす道しか選択出来なかった。
 ラダトームの国民はその根底に刻まれた物語ゆえに滅びへの道に追従する。 
 教会はラダトームの実権を握ったかに見えたが、ラダトーム国民の根底に流れる物語までは否定することは出来なかった。

 皮肉な話が重なりアレフガルドは悲劇へと向かう…

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内 容 ニックネーム/日時
このブログで言う“竜王”は1に登場する竜王の固有名詞です。“竜王の曾孫”はUで登場する竜王の曾孫の固有名詞で、この中に含まれる竜王はTの“竜王”個人を示しています。
“悪魔の化身竜王”はラダトームの国民からみた竜王の一族全体を示す普通名詞になります。
 “竜王”以前のアレフガルドでは竜王というと“悪魔の化身竜王”を示していましたが、“竜王”の時代以後に使われる竜王は“竜王”を示すようになったと思われます。
 “竜王”もまたこの世界にに大きな影響を与えた英雄なのでしょう。
togege
2011/05/01 22:45

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