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zoom RSS ドラクエU考察〜アレフガルドの知られざる物語

<<   作成日時 : 2011/09/15 22:01   >>

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 かつてアレフガルドが大魔王により闇に覆われた時代があった。その時大魔王を倒し、携えた光の玉で闇を払った勇者、それがT・Uの時代に伝えられる『伝説の勇者ロト』である。
 その『伝説の勇者ロト』の子孫であり、竜王の反乱を平定した英雄が後のローレシア建国王でもある『ロトの勇者』である。
 『ロトの勇者』の竜王討伐から100年後、大神官ハーゴンが現れ世界を危機に陥れた。その時ロトの血を引く3人の若者が立ち上がり邪悪な神を滅ぼした。


 これらがいわゆるロト伝説として伝えられている物語である。今回はこのロト伝説を別な視点から見て、もう少し掘り下げて真実に近づきたい。
 
【忘れられた勇者たち】
 ところでこのロトという名は固有名詞ではない。元々はアレフガルドにおいて功績を挙げた勇者に与えられる称号である。つまり『伝説の勇者ロト』以前に“ロト”は何人も存在することになる。

 しかしTの時代にはロトは固有名詞のようになっている。何故だろうか?
 おそらく『伝説の勇者ロト』の後にロトの称号を得た者はいなかったと推測される。大魔王から竜王の間に大した危機が無かったのかもしれないが、それ以上に『伝説の勇者ロト』の功績が偉大過ぎて永久欠番のようになってしまったのだろう。そして『伝説の勇者ロト』の偉大過ぎる功績ゆえ彼以前のロトの存在は人々に忘れられ去られてしまい、ロトの名は個人名のように伝えられてしまった。

【勇者を発掘・支援するシステム】
 ロトの名の意味が本来のものから変わってしまったとはいえ、アレフガルドにおいて新たな『勇者の物語』を生み出すシステムは残っていた。
 国の危機の際にはラダトーム王の名の下に勇者たちを募り、支援しするというシステムだ。こうして現れた勇者たちの内の一人で、結果を残したのがドラクエTの主人公で『伝説の勇者ロト』の血を引く『ロトの勇者』というわけだ。
 ラダトーム王は自ら勇者を名乗る者を面接し、その試験に合格した者が勇者として軍資金を与えたのだろう。
 他にもラダトームの極端に安い宿屋は勇者支援する施策の一つだと考えられる。


 見事成果を挙げた勇者には真の勇者の称号・ロトを与えられ後世に伝えられるという栄誉の他、ラダトームの王位すら与えたのかもしれない。ひょっとしたら元々ラダトームの王位は世襲ではなく、功績を挙げた真の勇者に禅譲されるものだったのかもしれない。

【ラダトームの王位】
 ラダトームの王位が世襲制ではない可能性がある。それはありえない事ではない。Tには時のラダトーム王ラルス16世の王女ローラは登場するが王子は登場しない。登場しないだけで存在はしたのかもしれない。

ケース@世襲制で王子存在
 この場合Tのエンディングでの『ロトの勇者』に王位を譲る提案は竜王以上の危険な罠である。後継者が増えてラダトームの内乱の新たな火種になるからである。『ロトの勇者』が王位継承を辞退してアレフガルドを出たのは内乱を避ける為の妥当な判断だろう。もし『はい』と答えていたら王家簒奪の野心ありと見なされて消されていただろう。(日本史で言えば、天智天皇と大海人皇子のエピソードと重なる。)

ケースA世襲制で王子不在
 救国の英雄で王位継承第1位ローラ王女の夫、『ロトの勇者』が王位を継ぐ正統性は十分にある。民衆にも熱狂的に歓迎されるだろう。勇者募集にあたって『ローラを救出し、竜王を倒した者にはローラの夫として王位を譲る。』という公約をした可能性も高い。王子不在のアレフガルドにおいてこれ以上無い報酬になる。
 しかし『ロトの勇者』が王位継承を辞退し、“ローラを連れて”アレフガルドを出るのを特に引き止めてはいない。『ロトの勇者』はともかくローラに出て行かれては困るのではないか?
 いや困ってはいない。むしろローラには出て行って欲しかったのではないか。有名な『ゆうべは おたのしみでしたね。』発言から、正式な結婚前に“汚れた”娘など勘当したかったのが本音なのではないか。『ロトの勇者』以前に竜王に拉致されて“汚された”可能性もある。

 そうなると民衆の手前ローラ捜索をしながらも、水面下では血縁者の誰かを後継者に据える根回しをしていたのは間違いない。なのにローラに無事に(?)帰って来られてラルス16世はとても困った。大々的に『ローラを救出し、竜王を倒した者にはローラの夫として王位を譲る。』なんて言ってる裏で後継者擁立の準備をしていたのだから二人の男に後継者にしてやると約束したことになる。自ら新たな争いの火種を作ってしまった。
 アレフガルドの民衆は竜王を倒し、ローラを助ける新たな英雄王を望んでいた。しかしラルス16世の本心は“竜王は倒して欲しいが、ローラは助けないで欲しい”ということだ。王の一人娘であるローラの国民人気は非常に高かったのだろうが、竜王に拉致された時点で“汚された”ローラを体よく勘当したいのと、どこの馬の骨かも分からない男に王位を譲りたくはないのがラルス16世の隠された本音なのだった。こうして考えるとラルス16世は嫉妬深く、国民人気を気にする人物だったようだ。
 
 この場合も“王位を譲る”は罠である。ラダトームに残ればローラ共々抹殺されていた可能性は高い。結果は『ロトの勇者』とローラがアレフガルドを出たため、全て丸く収まった。

ケースB非世襲制
 この場合王子はいてもいなくても関係無い。後継者不在という問題は無いし、ローラに出て行かれても問題は無い。(むしろ波風立てずに出て行かれてホッとしている。)救国の英雄である『ロトの勇者』が王位を継ぐのは特に問題はない。むしろ民衆に強く望まれただろう。
 しかし『ロトの勇者』は王位継承を辞退した。やはり自分が王になるのが望まれない空気を察したのだろうか?

【ラルスの名】
 もし『ロトの勇者』がラダトームの王位を継いだなら、同時に『ラルス』の名を継ぐことになる。ロトではなくラルスである。
 ここで仮説を立てる。
 『ラルス』の名はアレフガルドを統治する王に与えられる称号なのではないか。真の勇者に与えられるのがロトなら王者に与えられるのはラルスという事になる。

 例えば、アレフガルドにおいて真の勇者と呼ぶに相応しい英雄になった男が王になったとしたら、与えられる称号はロトではなくラルスになる。
 何が言いたいか?
 ロトとは王になれなかった英雄に与えられる称号なのではないか。

【闇に葬られたロト】
 『伝説の勇者ロト』は大魔王を倒した後、その姿を見た者は無く、使った武器防具のみがロトの〜として残されたと伝えられている。
 不自然ではないか?ロト本人は消されて伝説だけが残った…、とも考えられる。その偉大過ぎる功績と武勇を危険視する者がいたとしても不思議は無い。

 いや、実際に『伝説の勇者ロト』はラダトームの王位を狙っていたのではないか。
 根拠ならある。それは『王者の剣』である。

 王者の剣は『伝説の勇者ロト』が大魔王を倒した時に手にしていた可能性の高い武器の名称である。
 “王者の”剣とは随分と不遜な名前ではないか。“勇者の”とか“英雄の”とかなら問題無い。王でもない者が“王者の剣”と名付けた剣で英雄になるのは大問題である。
 元々王者の剣はラダトーム王家に伝わる宝剣だった。しかしそれは大魔王によって砕かれてしまった。それは秘密でも何でもなく、当時は有名な話だ。では『伝説の勇者ロト』が使った王者の剣は何なのか?それは同じ材質から新たに作り出した剣らしい。『伝説の勇者ロト』の王者の剣はラダトーム王家公認ではなく、勝手に名付けたものである。

 当時のラダトームの王権の象徴である“オリジナルの王者の剣”は大魔王に砕かれた。その時現れた勇者は大魔王を倒すための剣を作り、“王者の剣”と名付けた。そこには自分がアレフガルドの新しい王になるという強いメッセージが込められていたと考えるのが自然ではないか。

 しかし『伝説の勇者ロト』は大魔王は倒したが、アレフガルドの王にはなれなかった。王位争奪戦に敗れた彼(彼女?)自身の消息も不明である。その辺の真実はロト伝説という綺麗な蓋に覆い隠されて誰も知らないのである。

 ロトの称号とは日本の怨霊信仰のようなものかもしれない。怨霊化確実な不幸な死に方をした天皇の諡号に『徳』の字を与えるような…

 民衆レベルでは真の勇者の称号として伝えられていたロトの称号だが、本当は功績を上げながらも謀殺されるなどして王位に辿りつけなかった英雄に与えられた“鎮魂の称号”であり、ある意味“呪われた称号”でもあった。

【そして伝説へ】
 ロトの血を引く一族とラダトーム王には代々ロトの称号の知られざる真実は伝えられていただろう。
 Tのオープニングで対峙すろ『ロトの勇者』とラルス16世、彼らの心中はいかなものだったろうか。表向きは野心無き正義の勇者とそれを支える器の広い王者を演じていた。しかしその裏では彼らは長年の仇敵同士であった。それは本人以外は知らない事実であったが…

 そして勇者ロトの伝説を再現した上、歴史的・政治的敗者の称号であったロトを王者の称号にまで高めた『ロトの勇者』の功績は限りなく偉大だ。

 そしてローレ王子はロトの名にかけて、真の勇者、真の王者になることを望んでいる。

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
ドラクエU考察なのにTとVの話ですが、Uを語る為の大切な背景ですから。
 それよりもドラクエT・U・V(Wii)の発売日にエグい話を上げてしまって申し訳ありません。
togege
2011/09/15 22:05
勇者ロト(V勇者)は一応ロマリア王に一時なっているし、イシス女王への夜這い未遂イベントとかあるから権力への希求はあったのかなぁ。

その意味ではロトの勇者もロトに近い気質の人物と言えますが。
takatou
2012/01/27 22:11
V時代の闇の世界と光の玉については民衆による創作であると考えます。この天体は以前は地軸傾斜角が非常に大きく、中緯度・温帯地域にあると思われるアレフガルドにおいても冬になれば極夜となり、これが闇の世界の正体ではないか。そんなある時、天体の軌道や形状をも変える程の超巨大隕石の衝突が起こり、その衝撃や発生した現象こそが「光の玉」として人々に語り継がれているのではないか。
gh7kk8k
2012/08/20 14:00
>gh7kk8kさん
アレフガルドの暗黒時代…、何があったんでしょうね。ずっと夜のままじゃ民衆の健康や生態系への影響も心配です。これもいずれ取り上げるべきテーマですね。
togege
2012/08/20 20:11
この惑星には地球でいうネグロイドのような人種がいません。それは太陽にあたる天体の光や発熱量がやや弱小・遠距離で強い光線に晒されないからでしょう。
ヒャド系の呪文が絶滅したのも、冷気はさほど必要とされなかったからと考えています。
ちなみに上記のgh7kk8kやスライムブルーのページに気象要因を生産力不足の理由と書き込んだのは小生です。
nedvedpavel
2012/12/23 14:47
いつも楽しませていただいています。
暇を見て当ブログを読み返しては、色々な考察に自分も想像を膨らませております。
さて、ロトの称号についてですが。
昔の日本=朝廷には位打ちなる身分不相応の地位につけてその人をのろい殺す、という手法が存在したようです。
まあ実際に呪い殺すことは不可能にせよ、分相応の位を与えて周囲の嫉妬心や、本人の慢心や虚栄心を誘い、自滅させるというもののようです。
*例えるなら年収500万円の人に、年間維持費が500万円以上かかる車(ランボルキーニとかフェラーリ)を与えて破産させる、みたいな感じでしょうか?

で、本題なのですが、ロトの称号は敗者への称号であると同時に位打ちに使うに便利な称号だったのでは?と推察したりしました。
DQ3の勇者はラダトーム王よりロトという名誉な称号を頂き、有頂天になり、周囲の反感を買い自滅してしまったのではと。
まさにラダトーム王の位打ちに引っ掛かったわけです。
DQ3の勇者がそこまで間抜けではないと思いたいところですが、彼(彼女)は武勲を建てることに秀でていても、政治家として優れているかと言うとまた別問題ですしね。
これはかの有名な源義経に通じるところがあります。(彼もまた位打ちにより、源頼朝の反感を買って自滅しています)
他力本願なラダトーム王家を古来の権威はあれど権力のない朝廷や天皇と考えると、これまたおもしろいなとワクワクしております(笑)
toarukyoto
2014/04/10 01:55
>toarukyotoさん
コメントありがとうございます。
ロトの称号=位打ち…
なるほど、確かに武功を挙げ過ぎて成り上がったよそ者の勇者は敵が多そうですね。有頂天になれば付け入る隙も多そうです。ラダトーム絡みは実に深いですね。
王女の婿として王位を譲るというパターンも、とんだ毒饅頭でFEのハーディン(実はロトの勇者とローラ姫と同じパターン)はそれで周り中敵だらけになって滅びましたね。FE聖戦のアルヴィスのように周到に敵全てを排除しないと難しいのかもしれませんね。
togege
2014/04/10 07:55

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