ドラクエⅡ考察~ロトの勇者の夢

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 順番からいくと次はムーンペタ編になるが、今回はちょっとその前に前作ドラクエⅠの主人公“ロトの勇者”について考えたい。

ドラクエⅠ後の勇者の足跡
画像 ゲーム中の情報で確かなのはアレフガルドを出てルプガナに来た事とローラの門を通って最終的にローレシアを自分の国とした事の二点。
 そこからドラクエⅠ後のロトの勇者とローラ姫の旅のルートを予測するなら『アレフガルド』→『ルプガナ』の後は陸路で『ムーンブルク』に行き、『ローラの門』経由で『ローレシア』、そうゲーム中でローレシア王子が通ったルートを逆行したと考えられる。 いや、王子が勇者の足跡を逆に辿ったというべきか。
 3人揃った王子たちが次にロト伝説発祥の地アレフガルドに向かうのは自然な流れとはいえ、ゲーム中ではムーンペタ→ルプガナまではノーヒントで長い旅路だった。しかしそれはプレイヤーにとってノーヒントだっただけで、王子にとってはアレフガルドまでの道はご先祖様が通った足跡というわけで最初から知っていた知識だったのだろう。

ロトの勇者の野心
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 主人公が喋るというドラクエでも極めて珍しいこのシーン。この台詞とその後の行動から考えるとロトの勇者はローレシア建国から逆算して行動していたのではないだろうか?
 ロトの子孫である以外に何も持たない若者が王になる。大それた野心である。そのために取った行動は…
  ①ロトの血筋の証明
  ②英雄としての実績を上げる(竜王討伐)
  ③ローラ姫を妻にする

 そして画像のこの台詞、最初から用意してあったようではないか。勇者の本当の旅はここから始まったのだ。

 ところで勇者が得たこの3つの武器で一番それも圧倒的に強いのは③のローラ姫だ。言い換えるなら『ラダトーム王の娘婿』という社会的ステータスである。ラダトームを出た後の旅や自分の国の建国にあたり各地で様々な援助が受けられたであろう。例えばドラクエ5でフローラと結婚した後に行く先々で船を使わせてもらったり金品を貰ったような援助もあったかもしれない。
 逆に①のロトの血筋は社会的ステータスとしては頼り無い。現代日本に例えるなら『豊臣秀吉の子孫です。』と言っても就職やビジネスに何の役に立たないのと同じだろう。
 まあアレフガルドでなら少しは通用するが、それでもロトの子孫は一人二人ではないだろうし、騙るものがいてもおかしくはない。『証明してみろ』くらいは言われるのは当然だ。それで苦労したのはドラクエ1をプレイすれば分かるだろう。ましてや一歩アレフガルドを出たら全く役に立たない。しかしそれでも勇者はロトの血筋は大事にしたことは特筆すべきだろう。

 『ローラ姫の夫』を現代世界に例えるなら『大企業の社長の娘婿』といったところか。少なくとも世間に知られる大会社の社長が認めた人物として見られる。ローラ姫の夫であるというだけで無条件に一定以上の社会的評価を得られるわけだ。
  ②の竜王討伐の実績はどうか? これも一歩アレフガルドを出ればあてにならない。ロトの血筋よりは遥かにマシだがラダトームの娘婿には遠く及ばない。仕事の実績に対する評価が絶対的なものにならないのは現実世界に照らし合わせれば理解できるはず。
 
勇者とローラが援助を受けたのは誰?
 勇者にとってローラを連れて行くメリットがあるのは旅先に援助してくれる実力者がいることが前提になる。例えばラダトームと知己のある国の王や都市である。逆に言えば、ド田舎や未開の荒野ではローラ姫という身分証明書は全く役に立たないどころか足手まといである。
 
 そこから考えると、ルプガナ~ローレシア間にはローラを連れて行くことで援助が期待出来るそれなりの規模の国あるいは都市があったに違いない。位置的にはムーンペタ地方で間違いないが少し引っかかる。
 それは『ローラの門』の存在である。こんな海底トンネルを掘る資金力や技術力がムーンペタ程度の規模の町にあるとは思えない。となるとこの地方にあるそれなりの規模の国、そうムーンブルクしかない。

 ムーンブルクは一般的にはローレシア、サマルトリアとともにロトの勇者が建国した国とされているが、当ブログでは『ムーンブルクは元からある国、それも歴史ある大国』説をぶち上げる!
 
 ローラの門についての詳細は後の“ローラの門編”で語る予定。

ロトの装備は何故各地に散ったのか?
 結論から言えば同盟の証としてなのだろうが、それだけではないだろう。勇者が考えていたのは『自分の死後、かつてのゾーマのような強大で邪悪な存在が現れるかもしれない。その時には勇者ロトの名の元に各国が協力して立ち向かうべきだと。その時、中心になって動くのはローレシアの王族であるべき』だと。
 実際100年後の危機にはローレシアの王子のもとに同じロトの血を引く者たちとロトの武具が集まり、協力して危機を乗り越えた。ロトの勇者の思惑通りである。
 ロトの勇者の理想は自分が王国を作るだけでなく、その子孫たちが有事の際に“勇者ロト”の名のもとに世界各地で団結することだったのだ!
 勇者ロトの血統にこだわったのは後世、ロトを人々の団結の象徴にするためだった。
 
 ロトの勇者は大局を見る目と先を見る目、そしてロトの子孫としての矜持を持った偉大な英雄だった!

おまけ:考察のタネ
画像 ここでラダトーム王は『そなたこそ このせかいを おさめるに ふさわしい おかた なのじゃ』と持ち上げた上でラダトームの王位を譲ろうを持ちかけている。国民の前でだ。これに対し勇者は『いいえ、わたしの おさめる くにが あるなら それは わたしじしんで さがしたいのです。』と辞退し、その言葉通りローレシアを建国した。
 この時の王と勇者それぞれ言外の思惑があったのでは?という疑問がある。例えば天智天皇と大海人皇子(後の天武天皇)のエピソードのように王の言葉は罠だったとか想像は尽きない。

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この記事へのコメント

kirey_bee
2011年03月04日 19:55
すごい!めっちゃ面白く読ませていただきました!
ロトの勇者が最初から建国を目指していたなんて目から鱗です
素晴らしい記事ありがとうございました!
ステイシス
2013年07月19日 09:32
たいへん楽しんで読ませていただきました。
小説版ドラクエでは、ムーンブルクは元からあった歴史ある大国で、ロトの勇者の娘が嫁いだということになってるみたいですね。
togege
2013年07月31日 23:44
>ステイシスさん
コメントありがとうございます。
ムーンブルクって人が住むにはすごく良い土地だと思うんですよ。ロトの勇者が訪れた時点では既に国があったと考えるのが自然かなと。そうでなければココがローレシアになったはずですから。小説の作者さんも同じように考えたのかもしれません。

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