ドラクエⅡ考察~竜王の曾孫・その誇り高き血統

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 いきなりツッコミ所満載の名台詞である。 この台詞から分かることは
①竜王に子孫がいた!
②竜王の一族のライフサイクルは人間と変わりない。(人間説もアリ)
③ドラクエⅠで倒された“竜王”の一族はお家取りつぶしにならず、この地を治めている。
④彼自身は正式に“竜王”を名乗る資格が無い。
  
 たった一言なのにその情報量は半端じゃない。どれから解説するか…

【竜王人間説】
 実はあり得ないことではない。まず1つめの根拠は100年後の時代に曾孫が登場することから、竜王一族のライフサイクルは人間と変わらないという事実。
 2つめの根拠はローラ姫を助けた時の台詞でSFC版で加筆された部分『もし あなたが おいでにならなければ 私は いずれ 竜王の妻に…。ああ 考えただけでも おそろしいですわ…。』 この台詞を素直に読めば怪物の妻にされるおぞましさを語っていると思われるが、仮に“竜王”が人間だったとしても決して不自然な台詞ではない。同じ人間であっても化け物の妻にされるも同然と考えられるケースはいくらでも思いつく。
 まあ自意識過剰なローラ姫が勝手に言ってる事なので“竜王”自身はローラを妻にしようと考えたかは不明。しかし少なくとも“竜王”はローラ姫に『竜王は自分を妻にしようとしている』と思わせられる存在なのは確か。巨大なドラゴンだったら『わたしは いずれ 竜王の餌に…』で終わりである。
 3つめの根拠はドラクエの世界には人間が竜になる方法が存在するという事実。そうドラゴラムの呪文である。ドラクエⅡには登場しないがロトの時代には確かに存在していた呪文である。

 結論は… 『“竜王”は人間、人外、どちらとも取れる。』
 まあ、二次創作のタネにはなるか…

【竜王の称号】
 Ⅱに登場する“竜王の曾孫”は竜王の城の城主ではあるものの“竜王”ではない。何故ならわざわざ“竜王の曾孫”と名乗っているからだ。もし彼自身が“竜王”の名を継いでいれば『王の中の王、竜王4世じゃ』とでも名乗れば良い。竜王の曾孫であるという以上に自身を誇る肩書や実績が無いのは寂しいものがある
 何故“竜王”を名乗れないのか?その理由はいくらでも考えられるが、決定打は無い。
 とりあえず押さえておくべきは彼自身は“竜王”ではなくてもこの地を治めていることは確かである。

【一族温存の理由】
 Ⅰのラスボスの“竜王”は紛れもなく内乱の首謀者である。それ故にロトの勇者に倒された。しかし彼の一族は
存続を許されているどころかそのままこの城の城主に収まっている。
どういうことか?考えられる事は…
①“竜王”は一族の異端者である。
 Ⅰの時代の反乱は“竜王”個人の野心から来るもので一族は関係ない。むしろ被害者であるという考え方。一族の異端児で暴走した“竜王”がロトの勇者に倒されることで一族の穏健派が城主に返り咲くという話だ。
 しかしこれはおかしい。なぜなら後の城主“竜王の曾孫”は誇らしげに『王の中の王、竜王の曾孫じゃ』と名乗っている。反逆者の筈の“竜王”を誇りに思っている。しかも仇であるロトの子孫の前であってもそのプライドは揺るがない。“竜王”は一族の英雄であり誇りなのだ。

 そうなると“竜王の曾孫”の発言は再び反乱を起こす気があると取られる危険な発言である。しかも仇であるロトの子孫の前でこの発言である。いきなり斬り捨てられてもおかしくない。その場で斬られなくてもこの発言をラダトームにチクられる可能性は高い。竜王一族断絶につながる問題発言だ。
 こんな発言を堂々と出来る理由はロトの子孫やラダトームを返り討ちに出来る自信があるからか?そんなワケは無い。ハーゴンがのさばる世の中で落ち目の“竜王の曾孫”にそんな力は無い。
 という事は『竜王の曾孫』には別の確信があるのだ。そう『自分は何を言っても絶対にロトやラダトームに滅ぼされない。』という確信だ。“竜王の曾孫”自身が強くても弱くても関係は無い。“竜王の曾孫”にはロトの子孫やラダトームが自分に手出し出来ない確信があるのだ。そしてそれこそが竜王一族が滅ばされなかった理由につながるのだ。

②この地を治めるには竜王一族でないといけない何かがある
 これが竜王一族が許された決定的な理由に違いない。竜王一族のこの地を治める資格は何があっても絶対なのだ。そうでなければ“竜王”を倒した時点でもっと信頼出来る人物にこの地を任せていたからだ。さすがに“竜王”はやり過ぎたらしくロトの勇者に討伐されてしまったが、一族としてはこの地の主としての地位は絶対安泰なのだ。
 では竜王一族でなくてはいけない“何か”とは何だ?ロトの装備がロトの子孫しか装備できないような血統による封印があって、それがこの地を治めるのに必要なのだろう。
 ではこの地に何があるというのか?ドラクエⅢをクリアした人なら竜王の玉座のさらに下があり、そこに何があるのかを知っているはずだ。
画像 Ⅰの“竜王”はロトの勇者に世界の半分をやろうと持ちかける。実際にそれを与える力はあったのだ。そう“王の中の王”という肩書はハッタリではなかったのだ。
 では竜王の一族とは何者なのか?それは代々この玉座の下にある“闇の世界”の入り口の封印を守る一族なのではないかと考える。そしてこの封印を守るために必要な物の一つが竜王一族の血筋なのではないかと。

【もうひとつの謎】
 なぜ“ロトの剣”が竜王の城のあの場所にあるのか?
 ロトの剣の起き場所はⅠ、Ⅱともに全く同じ場所である。Ⅰでは勇者に取られないように手元に置いておくと理由づけられるが、Ⅱの方はそれでは理由に合わない。
 ロトの勇者は“竜王”を倒した後に苦労して手に入れたロトの剣を手放して、わざわざ元の場所に戻したのだ。どういうことか。そこがロトの剣のあるべき場所だということだ。
 ロトの勇者は知っていた。ロトの剣のあるべき所は自分の手元ではなく、その場所なのだと。
 100年後にローレシアの王子は一時的にロトの剣を“借りる”が、もっと強い武器を手に入れてロトの剣を売るなり捨てるなりして手放すと、ロトの剣は元の場所に戻っている。(FC版の仕様。リメイク版は未確認)ずっと持っていたとしてもローレシアの王子はロトの剣を元の場所に返すだろう。

 なぜロトの剣はこの場所に無ければいけないのか?
 ロトの剣は“闇の世界”の入り口の封印を守るのに必要な“要石”だから。


【まとめ】
 ・“竜王の曾孫”には正式に“竜王”を名乗る資格は無い。
 ・竜王の城の下には“闇の世界”の入り口が封印されている。
 ・竜王一族には代々闇の世界の封印を守る使命がある。
 ・それゆえ“竜王”の反乱後もこの地での地位は安泰。
 ・ロトの剣はこの地にあるべき“要石”である。
 ・そもそも竜王一族と人間は敵同士ではない。


 ※次回、後編では“竜王の曾孫”とハーゴンの関係について考察する。

この記事へのコメント

togege
2011年04月25日 22:48
 今回はたった一つの台詞だけで考察一本書いてしまいました。
『なぜ曾孫は竜王になれないのか?』
『なぜ竜王は反乱を起こしたのか?』
で、それぞれ考察を一本ずつ書けそうです。
togege
2011年04月26日 19:29
第1部・その青春
『君………もう竜王とはしたのかい?まだだよなァ。初めての相手は竜王ではないッ!この勇者だッ!ーーーッ』
 バァァーーァン
kirey_bee
2011年05月09日 17:58
この竜王一族の考察は面白いですね!
ドラクエ世界は緩やかな連合王国(土着の豪族が権力を持っている)
で統治されていて、
ロトやハーゴンなどの争いは支配者階級の権力闘争だといろいろ説明付く所がおおいかも!

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