ドラクエⅡ考察~英雄・ローレシア王子の人物像①

画像
 今回の考察はドラクエⅡの主人公ローレシアの王子の人物像を考察する。台詞の一切無い彼についての考察は無謀な試みだろうか?

【前提条件:ドラクエの主人公とは?】
 主人公ローレ王子の人物像について考察する前に、そもそもドラクエの主人公とは何なのか?という私の考えをハッキリさせておきたい。
 ドラクエの主人公は基本的に喋らないが本当に喋らないわけではなく、主人公の台詞はプレイヤーの想像で補うように出来ている。そこからよくドラクエは『主人公=プレイヤー』と言われるが、私の見解は少し違う。
 なぜならⅠの主人公がいきなり喋り出したり、Ⅴの主人公が結婚するのは必ずしもプレイヤーの意志ではないからだ。それにドラクエシリーズの各主人公には生まれや育ち、社会的地位などのその世界での背景を持っているからだ。よって『主人公=プレイヤー』は成立しないと考える。
 では主人公とプレイヤーの関係とは?
 それは『その世界に生きる人物のひとりである主人公』の役割(=role)を演じる(=playing)のがプレイヤーだというのが私の見解である。

 よってドラクエⅡの世界に生きる人物の一人としてのローレ王子の背景や人格、行動等についての考察が今回のテーマになる。

【王子様は女性にモテる】
 ローレ王子自身の台詞は一切無いが、ローレ王子と話している相手の台詞から彼の人柄を推し測る事は十分可能である。

ローレシア城にて~
『ああ 王子。 行ってしまわれるのですね……。 私は せつのうございます。
はっ いけない! 私ったら王子さまにむかって なんて失礼なことを……。
ど どうか お忘れくださいまし。身分ちがいの女の はかない 想いなど……。』

 旅立ちの際、城内の女性にいきなり告られている。後半部分はSFC版以降に加筆分だが、文脈は変わらない。彼女は危険な旅に出る王子を見て、心に秘めた想いを口に出さずにはいられなかったのだろうか。本気で思いつめているのは伝わる。

エンディングにてムーン王女の台詞~
『なーに?照れるなんてあなたらしく ないわよ。
さあ お父さまのところに行って。カッコイイ王子さま。うふふっ。』

 これも後半部分はリメイクの加筆である。やっぱりローレ王子は女性から見てカッコイイらしい。

リリザにて~
『うわさでは ローレシアの 王子さまが ハーゴンせいばつの 旅に 出たらしいわよ。
え? あなたが その王子さま ですって?
やだー からかわないでっ!』

 ローレシアから離れたリリザでもローレ王子の噂は伝わっているらしい。リリザ女子にとってローレ王子はアイドル的な憧れの存在らしい。王子本人よりも速くリリザに着いた女の噂の伝達速度、恐るべし。
 目の前の旅人(ローレ王子本人)がやけにカッコイイと思ったので『まさか王子様?』と思ったのだろう。しかし自分のような一般人が王子本人に声をかけられるワケは無いと思っただろうが、もしかしたら彼女の想像する王子様はもっとカッコイイのかもしれない。

ムーンペタにて~
『まあっ あなたは もしや○○さまではっ!?
私は むかし ローレシア城に おつかえしていた者です。
こんな所で○○さまに お会いできるなんて ああ 夢のようですわ!』

 年老いて引退したか、結婚退職したか。幅はあるが彼女の年齢は王子よりもずっと年上なのは間違いない。彼女は幼い頃のローレ王子を可愛がっていたことがうかがえる。これも“ローレ王子は女性に好かれる”ことを裏付ける台詞の一つと見て良いかもしれない。

 ムーン王女とリリザ女子の証言から確かなのは噂が先行してはいるけれど、彼の容貌は人並み以上だということ。そしてゲーム中のパラメーターを見ると彼はドラクエシリーズの重装備の戦士としては”すばやさ”が高い。いわゆるマッチョ体型ではなく力と敏捷性を兼ね備えた、均整の取れた体型なのではないかと思われる。つまり顔もスタイルも男前ということである。

 では性格や頭はどうだろうか?
 ゲーム中では台詞がなく、強力な魔物たちと正面から”たたかう”ローレ王子の人物像として考えられる可能性があるのは”たたかう”ことしか頭に無いお馬鹿な乱暴者というイメージ。
 一般的に乱暴で頭の悪い男はモテないだろう。
 しかしそれでも破壊神を破壊するほど圧倒的な強さを持つ戦士である。強い男に惹かれて近づいて来る女はいるはずだ。デルコンダル王の傍にいる女たちはそういうタイプかもしれない。
 しかし“強い男”ローレ王子に近づく女性はいない。デルコンダルの女性も『ああ……。 たたかっている おとこのひとって すてき……。』と言ってはいるが、特別ローレ王子になびいているようには見えない。ローレ王子はマッチョ好みの女性から見ると優男過ぎるのかもしれない。

画像 そういえばローレシア城の女性が惚れたのは旅立ち前のまだ弱い頃のローレ王子である。自分を身分違いと言う彼女はきっと王宮に仕える下働きか何かだろう。たぶんまだ若い。王宮仕えの若い女性が身分違いを知りつつも王子に惚れるのはどこだろう?
 きっと王子の優しさとか誠実さとか努力する姿勢とか気さくな人柄なんかに惚れてしまったのではないか。そして過酷な戦いの旅で別人のように強くなったローレ王子と会ってもその想いに変わりが無いところを見ると、彼女が惚れたローレ王子の美点は変わらないのだろう。そしてローレシアの女性が惚れた芯の部分に旅と戦いで得た強さを加えて帰って来たのがムーン王女が言う所の『カッコイイ王子さま』なのだ。

 余談だがリメイク版のエンディングでムーン王女がローレシアの王様を“お父さま”と呼んでいるのが気になる。実の父を失った王女がローレシアの王を父のように頼っているのだろうか?
 それとも本当にお父さまになったのだろうか?
 解釈の余地を残した名台詞かもしれない。

 ローレ王子の人物像を考察するキーワードはまだある。
 『ロトの子孫』『呪文が使えない』『ローレシアの王太子』
 次回以降もローレ王子の人物像を探っていきたい。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 22

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い
ナイス ナイス
かわいい

この記事へのコメント

ナナヂ
2011年07月30日 13:02
>余談だがリメイク版のエンディングでムーン王女がローレシアの王様を“お父さま”と呼んでいるのが気になる。実の父を失った王女がローレシアの王を父のように頼っているのだろうか?

「さあ (あなたの)お父さまのところに行って」という事ではないでしょうか
togege
2011年07月30日 19:51
>ナナジさん
 コメントありがとうございます。
 基本的にはその解釈で間違いないと思います。プレイした時にはその解釈で流したのですが、ブログ書いてる時に『あれっ?』って引っかかったので“余談として”書いてみました。
togege
2011年07月30日 20:54
ナナヂさんでした
失礼しました。
ばった
2013年03月05日 16:29
今更ですが……

ムーン王女の加入後にローレシアを訪れてローレシア王に会うと、王が「私を父だと思ってくれていいぞ」みたいなことを言います。

だからムーン王女は「お父様」と呼ぶのではないでしょうか?
zebra
2014年02月19日 17:21
はじめまして 人物像 すばらしいです。
孤高なる戦士、それがローレシアの王子です。

しっかり者で自分にストイック
これくらいじゃないと、ローレシアの国は治める資格無しですよ.どっかの無能王子に爪の垢を煎じてのませてやりたいですね。

 彼がもし、大軍を率いたとしても 縦横無尽に軍を操るだけの力量だって あると思っています。
人々は王になった後の彼を"ローレシアの闘将"と呼ぶ・・・どうでしょうか? 

ただ、戦うことでしか自分の価値を証明できない不器用な戦士・・・それが彼・・・・平和の中で生きていくことを苦手な男・・・それが彼

togege
2014年02月19日 21:40
>zebraさん
コメントありがとうございます。
ゲーム中ではひたすら「たたかう」だけの無口な王子様ですが、プレイした人の数だけその人物像が存在しますよね。

この記事へのトラックバック