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zoom RSS FE考察〜アカネイア視点のドルーア戦争(後編)

<<   作成日時 : 2011/09/01 22:06   >>

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 ドルーア戦争とは人間と竜族との間の覇権争いである。その戦争に勝利した人間たちがどうなったか、ドルーア戦争が聖王国アカネイアにもたらしたものとは?それが今回のテーマである。

【人間の時代の到来】
 ドルーア戦争の勝利により大陸は完全に竜族から人間のものになった。

 それまで絶対に敵わないと思われていた竜族に勝利したことは人間を大いに自信づけた。特に自分たち人間の“団結の力”を初めて知った事は大きい。ドルーア戦争で知った“団結の力”を戦後復興に向けたアカネイアは瞬く間に戦前を遥かに凌ぐ国力を取り戻した。
 『人間の団結の象徴』たる聖王国アカネイアの威光は戦前よりも遥かに高まった。

 ゲーム中ではメディウスに止めを刺したアンリの武功が強調されているが、それはマルス王朝になってから広まった物語だろう。おそらくこの時代にはドルーア戦争に勝利したのはアルテミス王女の威光による勝利だと宣伝されていたと思われる。アンリの英雄物語は辺境の地アリティアにて細々と語り継がれていたのだろう。その理由は後の考察・アリティア編で…

【カルタス王の政治課題】
 ドルーア戦争の英雄の一人カルタス伯はアルテミスと結ばれ王となった(以下カルタス王と表記。アカネイア貴族カルタス家と区別するため。)
 アカネイア王国の多くの人々は戦災復興特需による好景気に浮かれていたが、カルタス王に心配の種が無いわけでは無かった。
 それはドルーア戦争の英雄たちの処遇であった。
 
 特に問題なのはアンリ、オードウィン、アイオテである。
 彼らに共通するのはまずアカネイアのオーダーの中では下位の存在だということ。アンリ、アイオテは辺境の蛮族(アカネイアから見て)であり、本来なら奴隷か平民クラスだったはずだ。アンリにはアルテミス保護の功績があり、後追いで爵位を与えて貴族待遇にしたのだろうが、アカネイア貴族から見たらやはりサル山のボスのような存在である。オードウィンはカルタス王の右腕を務める将軍だから少なくとも貴族階級だったのだろうが、その後の経緯を見た感じだと元は低い身分で、非常時に発揮した実力により大抜擢されたのではないか。
 国が滅びる程の非常時である、平時ではありえない人事により台頭したのが彼らなのだ。戦争が終わり平時に戻った時、アカネイアの貴族階級は成り上がりの英雄たちを疎ましく思ったに違いない。
 英雄たちの共通点の第2は慕う者が多く、しかも彼らは実戦の中で堅く結束した精鋭であり武力があること。これが敵に回れば恐ろしいことになる。しかもその高過ぎる武功と名声はアカネイアのオーダーの中では持て余してしまう。
 英雄たちはアカネイアが抱えた爆弾なのだ。

 厄介な爆弾は英雄たちだけではない。彼らを慕い、憧れる野心ある軍人たちも多く存在した。戦争が終わり、立身出世のチャンスが無くなった彼らは平和になった国の危険な不満分子になりかねない。ましてや『メディウスを倒し敵が居なくなった(仕事無くなった)からクビ』なんて言ったら大変なことになる。これは古今東西戦乱を平定した英雄が抱える厄介な政治課題である。(例えば元寇の後とか秀吉の唐入りとか。)

 戦後のアカネイアは平和を味わいたい者とより上を目指したい野心家の間の対立の火種が残っていたのである。

【新王国建国】
 カルタス王は英雄や失業軍人たちの問題をどう解決したのか?

 それは英雄たちに未開の土地を与え、新たな国の王を名乗る権利を与えた事である。新たな国と王を名乗る名誉は英雄たちが挙げた武功に相応しいものだろう。同時にアカネイアの中枢から厄介払いするという意図もあった。
 また、新王国建国にあたりカルタス王は援助を惜しまなかったが、同時に宗主国アカネイアとの上下関係はハッキりさせていた。具体的には新王国が生んだ富をアカネイアに上納するシステムを確立させることである。これはアカネイアにとっては利権でもあり、新王国の力を削ぐ効果もあった。
  
 これら新王国建国には英雄を慕うものや野心ある者が付いて行った。血統により固定化された身分社会であるアカネイアでは立身出世が望めない者たちも、新王国でなら貴族になれるチャンスがあると飛び付いたのである。特にオードウィンのグルニアはその傾向が強い。マケドニアとアリティアは地元の英雄を王にした地元民の国という色合いが濃い。こうしてアカネイアは野心ある者たちも体よく追い出したのだ。

 ドルーア戦争で成り上がった英雄と言えばカルタス王自身も含まれる。カルタス王がアルテミスを妻とし、アカネイア王になったのはあくまで非常措置、五大貴族のひとつに過ぎないカルタス家がイコール王家になる事は許されない空気があった。そういった周囲の妬みを逸らす為に一つの手を打った。
 それはオレルアン地方の平定である。
 平和になって持て余している軍事力の活用という意図もあるが、もうひとつの目的はカルタス家自体の勢力をアカネイアの外に分散させることにあったのではと考える。
 カルタス家の勢力はアカネイア中枢で大きくなりすぎた。それに危機感を感じて他の貴族たちが結束してカルタス家を潰しにかかる恐れがあった。そこでカルタス家の勢力を国外に出すことでその嫉妬から逃れようとしたのではないか。
 カルタス王自身はあくまでも王家の婿殿に徹してアカネイア王宮内でのパワーバランスには常に気を配っていたのではないか。それゆえに自分の実家であるカルタス家はむしろ冷遇気味だった。ドルーア戦争の英雄でもないカルタス家一族の者にオレルアン王位を与えたのもバランス調整の一環だったのだろう。

【暗黒戦争へ】
 こうして竜族を倒し大陸の覇者となったアカネイアは平和を手に入れた。
 しかし100年後の暗黒戦争の種はこの時すでに撒かれていた。

 例えば周辺国を奴隷扱いするアカネイア貴族のメンタリティ。周辺国から富を吸い上げるシステムを確立し、繁栄するアカネイアに対する反感は確実に育っている。
 例えば竜族の生き残りに対する迫害。人間はドルーア戦争の勝利で竜族を越えたと勘違いしているが、竜族がかつて人間に神と畏怖された種族であることには変わりない。

 強く輝くアカネイアの威光であるが、それが決して不滅ではない事に気付く者も現れるだろう。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
カルタス王は公式ではアンリからアルテミスを奪ったり、オードウィン将軍の名声に嫉妬したりと、どちらかと言えば悪役扱いなんですよね。マルス王朝では不当に低い扱いをされてますが、ドルーア戦争後のアカネイアを建て直した偉大な人物だと思うのです。
togege
2011/09/01 22:11

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