ドラクエⅡ考察~スライムブルー中編

画像 スライムブルーと揶揄されるローレシアが何故弱いのか?というテーマ。前回はローレシアの地理・気候的な要因という切り口で考察した。今回は因縁の深い大国ムーンブルクとの関係から、ローレシアの弱さの秘密を探っていきたい。

【おさらい】
 まずは“当ブログでの”ローレシア建国までの流れをおさらいする。
 アレフガルドを出て、新王国を築く土地を探す旅にでたロトの勇者とローラ姫はルプガナ経由でムーンブルクに辿りついた。
 当時のムーンブルクは北のサマルトリア地方の蛮族と魔物に悩まされていた。また内乱が平定されたアレフガルドに対しては強い警戒心を抱いていた。ロトの勇者とローラによりアレフガルドに領土的野心は無く、友好的な関係を
望んでいると伝えられた。その証としてアレフガルドの技術支援による海底トンネルが作られた。後にローラの門と呼ばれ、両国の友好の象徴として長く伝えられることとなる。(ローラの門がつなぐ歴史編より)

 ロトの勇者はムーンブルク王の助言により新王国建設の地を魔境サマルトリアに求めた。ムーンブルクのサマルトリア平定軍に参加し、功績を挙げればそこに領土を得られるかもしれない、分の悪い賭けではあったが他に選択肢は無かった。それでもロトの勇者は逆境の中、英雄としての器を示して行った。魔物との戦いではその武勇を示し、その人格とカリスマ性でサマルトリア先住民やムーンブルク将兵にも味方を得ていった。
 サマルトリアの先住民にムーンブルク系、アレフガルド系の共存する国、ロトの勇者の夢は実現に近付いていた。

 だが、ムーンブルクの本国にはロトの勇者に魔物や蛮族以上の脅威を感じる者が少なくなかった。
 そうして平定したサマルトリアで新たな戦乱が勃発した。ロトの勇者にとっては独立戦争であり、ムーンブルクにとっては将来の脅威を取り除く自衛の戦争だった。
 国力は圧倒的にムーンブルクの方が上だが、サマルトリアには地の利がある。ローラの門の近くに堅牢な要塞(後のサマルトリア城)を築くことでムーンブルク軍をローラの門まで押し返す事が出来た。(サマルトリア戦記編より)

【サマルトリア戦記・決着】
 ロトの勇者率いるサマルトリア独立軍とムーンブルク軍の戦争はどのように終わったのだろうか?

 結論から言えば、ムーンブルクの勝利だろう。
 その根拠は建国後何十年も経つのに、ローレシア・サマルトリア両国の国力が弱小過ぎること、それとローレシアとサマルトリアの間にムーンブルクとの関係が深い城砦都市リリザが存在することである。

 サマルトリアを攻めあぐねたムーンブルク軍が取った手段は謀略だと推測する。
 多くの人間にリスペクトされるロトの勇者だが、サマルトリア先住民から見ればアレフガルド出身のよそ者である。よそ者に上に立たれる事を良く思わないサマルトリア先住民の一派を抱き込んで、サマルトリア独立軍の結束を切り崩すことに成功した。ムーンブルクの逆転はこれで決まった。

 おそらくロトの勇者の当初の構想ではサマルトリア・ローレシア地方全体が1つの国で、首都はリリザの辺りに置くつもりだったのではないだろうか。しかしその構想は儚くも崩れ去った。

【戦後処理】
 戦争に勝利したとはいえ広大なサマルトリア・ローレシア地方を直接統治するのは、その余力も無く現実的ではなかった。よってムーンブルクは戦後処理としてロトの勇者にはるか東の湿地帯の統治を任せ、サマルトリアの森は先住民の独立統治を認めた。その中間にあるリリザとローラの門はムーンブルクの直轄地とした。
 この地方をふたつに分けてそれらを監視・コントロール出来る体制にしたのだ。

 ムーンブルクに楯突いたロトの勇者と新王国ローレシアは存続を許された。
 何故だろう?
 ムーンブルク内にロトの勇者のシンパがいたから?
 ロトの勇者の戦いぶりを見てこれ以上追い詰める事への躊躇いがあった?
 正解ではあるが、決定打ではない。

 ムーンブルクにとって本当に怖かったのは長い間蛮族と蔑んできたサマルトリア先住民の復讐である。彼らを抑えるためのクッションとしてローレシアとロトの勇者が必要だったのだ。

 ローレシアの存続は許してもロト一族の英雄性・カリスマ性は危険なのでその牙を抜く必要はあった。それも徹底的に。生産性の低い土地を与えた上で、払うのに何十年もかかるほどの莫大な賠償金を要求した。スライム相手に必要無いだろうと兵力や城の防備の強化を禁じた。
 ローレ王子の時代になってもローレシアが貧乏な弱小国なのはそのせいである。

【サマルトリア対策】
画像 一方、もう一つの仮想敵国サマルトリアに対してはローレシアのように押さえつけるのは却って反乱の火種になるので別のやり方でその力を削いだ。
 サマルトリア内の様々な対立軸、例えば親ロト派と反ロト派、親ムーンブルク派と反ムーンブルク派などのパワーバランスを謀略によってコントロールしてサマルトリア国の組織の弱体化を謀った。(元々サマルトリアの先住民は同胞の勢力争いに明け暮れて一つにまとまらない性癖がある。ロトの勇者はそれを自身のカリスマ性によってまとめようとしたが失敗した。)

 対ローレシアは徹底的に押さえつける一方で飴も与えている。その最たるものは婚姻関係を結んだ事である。これで表向きは対等の独立国として認めた事になる。またムーンブルクがローレシアに歩み寄る事は同時にサマルトリアに対する牽制にもなる。ムーンブルクがローレシアと組んでサマルトリアを攻める布石とも取れるからだ。

【まとめ】
 ローレシアが弱い理由は建国時の敗戦によるツケを払わされているから。
  →生産性の低い領土、多額の賠償金、軍備拡張の禁止 etc
 ローレシアとロト一族が存続を許されたのは対サマルトリアの緩衝材にするため。
 サマルトリア対策は対立軸の操作で内輪もめの絶えない国にすること。

 次回はローレシアのもう一つの隣接国デルコンダルとの関係について。

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この記事へのコメント

togege
2011年11月02日 23:28
サマルトリア戦記は最後は消化不良だったので、いつか決着をつけたいと思っていました。前回のローレシア住みにくい説と次回のデルコンダルとの関係を考えて、ようやく落とし所が見つかりました。

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