ドラクエⅡ考察~ぺルポイの謎・後編

画像
 【ぺルポイ市民の地下生活】
 ぺルポイの生活形態には謎が多い。
 例えば『地下生活はいつ始まったのか?』『どうして地下で生活するようになったのか?』という疑問が頭に浮かぶ。

 ここで仮説を立てる。
 ぺルポイ市民は元々地上で暮らしていて、比較的最近に地下都市に避難してきたのではないか。
 
 ぺルポイ市民の地下生活はごく自然に見える。地下都市の設備が整っているのだろう。水の存在はゲーム中でも確認出来るし通気口も完備されているはずだ。
 そして市民たちは普段通りの生活をしている。商業や宿屋などは避難生活で出来ることではない。宿屋は金と引き替えとはいえ避難生活で貴重な食料などを余所者に提供する事だし、余所者に武器を売ってお金を得るのは避難生活では無駄な事のように見える。
 よってぺルポイの地下生活は避難生活ではなく、日常だと言えるかもしれない。

 だが、食料はどうするのか?地下での食料生産はあまり期待出来ないだろう。
 それに前回考察したようにぺルポイ周辺の土地ではそれほどの生産性は無い。食料に関しては元々輸入に頼っていて、金持ちなので備蓄も豊富にあるのだろう。
 しかし地下都市という形態では大量の食糧の買い入れ、搬入は難しいのではないか。それに食料だけでなく、地下都市という形態では交易による経済的発展にとても不利なのではないかと考えられる。
 あとは長期間の地下生活による市民の健康も心配である。

 何よりもぺルポイが元々地上にあったという証明は町の入り口に取り残された男がしてくれている。元々町があった場所に誰もいないという事だ。

【何故地下に避難したのか?】
 おそらく町自体の危機を感じて、地下都市に避難したのだろう。町の危機とは?有力なのはハーゴン軍の襲撃だろう。実際ハーゴン軍はムーンブルクを瞬く間に滅ぼしているし、大袈裟な措置ではない。ただしぺルポイがハーゴン軍に襲われたという描写はゲーム中では一切されていないので、他の要因も一応考えられる。自然災害や疫病といったところか。
 自然災害として考えられるのは地震、津波、洪水、竜巻、大雪、火山などか。この内、地震と津波、洪水、火山活動で地下に避難するというのは考えにくい。ロンダルキアの麓なので大雪はありえなくもないが、ぺルポイの地上に雪は積もっていない。そうなると残るのは竜巻などの風害か。あとは極端に暑い季節を涼しい地下で乗り切るというのも考えられる。
 疫病説はどうか?町の入り口に残された男は感染を疑われて閉め出されたのかもしれない。しかし疫病対策として閉鎖された地下空間に逃げるのはどうか?一人でも感染者がいれば町は全滅である。それに町には病気に怯える悲壮感、絶望感は一切無いので、疫病説はまず無い。
 やはり素直に魔物に襲われた説が妥当か。

【日常感の謎】
 ぺルポイの地下都市の避難生活らしからぬ日常感はどういう事だろうか?普通に商売までしている。
 魔物の襲撃に備えて地下都市に避難するのは、特別なことでは無いのだろう。季節によって魔物の活動が活発になって山を下りてくるのかもしれない。台風の季節のようなものかもしれない。
 普段から地下に食料の備蓄などをしておいて、魔物が山を下りる季節になったら地下都市に避難し、魔物が去ったら地上に出る、そんなとこだろう。
 山の魔物はぺルポイにはそう長くは居座らないのだろう。ぺルポイ市民にはそれが分かっているから、地下生活でも普段通りでいられる。
 魔物が去る確信とは何か?おそらく寒いロンダルキアに住む魔物たちは下界の暑い夏は苦手なのだろう。きっと夏は人間の季節で冬は魔物の季節なのかもしれない。

【ロンダルキアとの関係】
 では何故、魔物はぺルポイを襲うのか?食料を奪うためだろうか?農作物や家畜、もしかすると人間もかもしれない。そういう脅威から逃れるためにも地下都市は必要だろう。
 他に考えられるのが、ハーゴン軍による軍事行動。ぺルポイには大きな教会があり、ハーゴンから見れば仇敵といっていい。ロンダルキアの麓で鉱産資源を取って行くぺルポイは目ざわりな存在、しばしば戦闘は仕掛けていたに違いない。だが、ぺルポイは手練の戦士と強力な武具があって手強い上、追い詰めても地下都市に逃げ込んでしまう。それにロンダルキアの精鋭は暑さに弱く、長期間戦えない。とどめを刺せない歯がゆさはあるものの、ぺルポイの戦力を削って、地下都市に押し込めるだけでも戦略的意義はある

【まとめ】
 ロンダルキアの麓のぺルポイは普段は地上で、鉱業や交易で活発な経済活動を営んでいるが、山の魔物(ハーゴン軍含む)が襲ってくるため、それに備えて食料の備蓄や戦力の増強を行っている。そして魔物に敵わないと見れば、すぐに地下に避難する。山の魔物は下界の暑さに弱いため、一定期間が過ぎると魔物は去ってしまい、ぺルポイ市民は再び地上に現れる。
 ぺルポイ市民にとっても、ぺルポイと交易をしている他の土地の者たちにとっても、このことは毎年恒例の事であり、特別語る必要もないのでゲーム中では特に語れれてはいない。
 ただしハーゴン軍によるムーンブルク滅亡により、今度はぺルポイ攻略に本腰を入れてくる可能性が高いので、表には出さないもののぺルポイ市民の緊張感は高まっている。 

 参考『ぺルポイの謎』『仮説・シドー教団の歴史』『テパの防衛戦略(中編)』 

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 9

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い 面白い

この記事へのコメント

PRS
2012年05月23日 12:44
 いつも、本当に面白く拝読させていただいております。
 こんなにもドラクエ2の世界を、それこそ全てのものに意味を持たせて考察しているところは敬服さえいたします。

 今回のペルポイ考察ですが、
①地上と地下で半々ぐらいの生活をしているならば、なぜ地上には生活の痕跡がまるでないのか?
→敵に地下への入り口を見つけられることを恐れて地上ではテントなどの簡素かつ撤収可能な生活をしているから?
→ロンダルキア山脈から一望すれば簡単に見つかりそうな草原に街があるのは?
②取り残された男は何故ペルポイの生活習慣を知らなかったのか?
→新参者かつペルポイのルールを守らなかったために仲間外れにされた?あるいはロンダルキア(ハーゴン軍)側のスパイとばれた?

 いかがでしょうか。スパイだとすると、王子たちがカギを開ける所を見られてしまうから、そんな近くに野放しにはせずに捕えるか処刑するかされているでしょうか。

 個人的には、リリザの何となく描かれているとしか思えない城壁にまで考察を加えているところには痺れました。
 考察が完成して、ロトの世界を完結させる物語となることを切に切に期待いたします。
 今後も楽しみに読まさせていただきます。
hg39-h
2012年08月12日 22:42
ペルポイは地球の南半球のような中高緯度か海域に突き出した半島なので、暴風に見舞われ易く魔物の襲来以前に地下生活を余儀なくされたのではないでしょうか。また、その自然・地理条件から流刑地となり、鉱物資源の採掘の為の強制労働に従事させたとも考えられます。
togege
2012年08月12日 23:25
>hg39-hさん
天候による避難説を考えた時にそれを裏付けるゲーム中の情報が無いので採用しなかったのですが『半島地形で暴風に見舞われ易い』というのは気付きませんでした。なるほど。
鉱山労働をさせるための流刑地という説もなるほどと思いました。
ペルポイに関してはもう一度取り上げる予定でしたが、より面白いものになりそうです。
togege
2012年08月12日 23:30
>PRSさん
入り口の男に関しては色々と想像をかきたてられます。リリザの城壁については、気付いた時に我ながら大発見と思ったものです。そこへの感想は実に嬉しいです。
hg39-h
2012年08月20日 13:45
訂正
先日、ペルポイは中高緯度にあると推測しましたが、ペルポイで高緯度ならザハンは極海域になってしまいますね。アイスランドみたいな世界も想像できなくはないですが。
半島は暴風に見舞われ易いという点については訂正はしませんが、後のキャラバンハートの世界でより海岸沿いの半島先端に船着き場ができているため、対応は充分に可能だったのでしょう。そうなるとやはり資源採掘一攫千金を目的として作られた町なんだと思います。しかし、DQ2の中でもペルポイは色々な想像を掻き立てられますね。
togege
2012年08月20日 20:05
>hg39-hさん
緯度に関してはあまり考えなかったです。というのも世界の北端と南端、東端と西端がそれぞれループする航路が存在する説を採用してしまったので、世界の形が球形では無くなってしまって、ドーナッツのような形になりました。そんな世界で太陽はどう動くのか? 気候はどうなるのか?などなど、今の所保留している考察です。
nedvedpavel
2012年12月23日 19:55
確かに当時のファミコンでは色々制約があり、東西はともかく南北も繋がるようにせざるを得ないです。しかし、トーラス状の形状では重力や大気の分布などの様々な致命的問題が発生しそうです。あくまでそこはゲームだからという理由で処理すべきで、例えば後のキャラバンハートでの船着き場の航路では南北が繋がったものは無いはず。やはり、球形でなければ安定した天体とは成り得ないと思います。
通りすがり
2013年11月13日 14:19
こんな昔の記事相手に申し訳ないのですが、ペルポイの地下生活開始に関して公式のFCドラクエ2の攻略本に「ハーゴンの侵攻を恐れて地下に避難した」という内容の記述があります。
考察は既存の情報をきちんと調べた上でなお未知であるものに対してするものでは…?

ハーゴンと常に抗争状態にあったというお考えはとても面白かったです
togege
2013年11月13日 19:56
>通りすがりさん
コメントありがとうございます。
当ブログのドラクエ2考察は原則として、ゲームの中で得られる情報という一次資料を元に考察しています。従って攻略本などのエニックス関連書籍などの記述は採用しない方針です。
理由としては第一に関連書籍が手元に無いこと。第二に公式を採用の根拠とするなら、エニックスから発売された関連書籍その他全てを集める必要が生じること。第三にはそれらの資料の間の整合性を取るのが困難だということです。
当ブログの考察は星の数ほどある解釈の一つに過ぎず、唯一無二の真実でもありません。
自分の負担にならない範囲で気楽に書いて、読者の皆様にも楽しんでいただければ幸いです。
通りすがり
2014年09月15日 23:15
南極点に北極点にワープする巨大旅の扉があるのかもしれない>南北結合

この記事へのトラックバック

  • オークリー メガネ

    Excerpt: ドラクエⅡ考察~ぺルポイの謎・後編 考えるを楽しむ/ウェブリブログ Weblog: オークリー メガネ racked: 2013-07-06 03:16