FE考察~マケドニア魔道兵が示す可能性

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【マケドニア軍第3の柱】
 ゲーム中のマケドニア軍で目を引くのは、竜騎士と天馬騎士で構成される飛行兵がマケドニア軍第1の柱となっていること。第2の柱は地上軍の大部分を占める騎兵。そしてもう一点注目すべきは数は少ないものの、ほぼ必ず魔道兵が部隊に組み込まれていること。
 今回の考察はこの魔道兵についてだが、比較対象のグルニア軍やグラ軍にはこの魔道兵がほとんどいない。ハーディン政権のアカネイア帝国軍やマルス軍(プレイヤーの編成次第であるが加入人数の比率的に)もほぼ同じ比率で魔道兵を組み込んでいる事に注目すると、飛行兵と地上の騎兵の連携が取れていることに加えたマケドニア軍の先進性に気付くだろう。
 機動力と攻撃力の高さを活かした電撃戦を得意とするマケドニア軍にあって足が遅いという欠点はあれど、アカネイアやグルニア、グラの主力たる重歩兵対策や攻城戦(特に初代の仕様では)に効果を発揮する魔道兵はマケドニア軍の切り札となる第3の柱と言えるだろう。

【マケドニア魔道兵のルーツ】
 ではマケドニア魔道兵は何者なのか。これまでの考察で竜騎士のルーツは飛竜を飼い慣らした山岳民族、騎兵は平野部の騎馬民族だと述べたが、魔道兵のルーツはどこだろうか。
 パッと思いつくのは同盟国カダインから派遣された説。カダインにはマケドニアの竜騎士団が駐留しているので逆も十分あり得る。
 しかしこの説を採るには大きな問題がある。マケドニアにはカダインの指導者ガーネフの仇敵とも言える大賢者ガトーがいる。ガトーはミシェイル.ミネルバ兄妹を幼い頃から知っており、長い期間マケドニアに身を置いていた可能性が高い。
 時のマケドニア国王(ミシェイルの父王かそれ以前の王)がガトーを招聘し魔道士の育成をさせていたという説も考えられる。また(新)暗黒竜で「決戦マケドニア」で登場した魔道兵が“竜騎士団”所属であることもカダインから派遣されたのではなくマケドニア生え抜きの精鋭である可能性の高さを表しているのではないか。
 先代(ミシェイルの父王)かそれ以前のマケドニア王はガトーを招聘し長期的な戦略をもって魔道兵を育成していた。その成果はミシェイルはもちろん遠征軍のマリオネス将軍や聖騎士オーダインも魔道兵を自身の部隊で組織的に運用していた事に表れている。マケドニアは魔道士を“魔道”という言葉に表れる差別感情を持たずに遇していたはずである。カダインからの派遣兵であったらそうはいかない。“竜騎士団”所属という事実も示しているようにマケドニア魔道兵と竜騎士、騎兵は同じ故郷で生まれ育ち、苦楽を分かち合った同胞なのである。

【魔道兵育成の理由】
 魔道兵育成に当たり、心配なのは宗主国アカネイアに睨まれることではないか。魔道士という怪しげな輩を用いて反旗を翻すのではないかと。
 ガトーが付いているとはいえ隠し通せるものではないので、マケドニアが魔道兵育成をするにはまず宗主国アカネイアの許可を得る理由が必要である。既存の騎兵、竜騎士だけでは対抗し切れない恐れがあり、マケドニアのみならずアカネイアにとっても共通の仮想敵の存在だ。
 条件の揃う仮想敵は存在する。ドルーアのマムクートや蛮族である。ドルーアの領域を接するマケドニアはアカネイアの援助により建国した当初よりドルーアの脅威に対し第一の盾となる役を請け負っていたはずである。魔道兵以前に竜騎士の育成もそういったアカネイアの意向を汲んだものだろう。
 マケドニアの歴史はドルーアからの脅威とアカネイアからの猜疑の目に挟まれた歴史とも言える。マケドニアは他国ほど生産性が高いとは思えない山がちな国土で軍備とアカネイアへの朝貢の負担を強いられてきたのだ。ミシェイルがそれを打破したいと焦ったのは無理もないかもしれない。
 

【ミシェイルとガトー】
 おそらくガトーはミシェイルの教育係でもあったのだろう。父王を殺害しガーネフと組んだミシェイルではあったがガトーへの処遇は穏当なものだった。
 マルスがガトーと出会った村はきっとミシェイルがガトーを幽閉していた場所なのだろう。それゆえにガトーは自由に動けなかったのだろう。「天空を駆ける騎士」冒頭の会話シーンは自らの敗戦を悟ったミシェイルが幽閉したガトーを解放したという意味を持つ。

 幼い頃からの恩人を裏切り幽閉したミシェイルは冷酷な人間か。いや、自らの野心で父王をも手にかけた男にしてはガトーへの処遇は優しすぎると言っても良い。妹姫マリアはグルニアに人質として差し出しているのだから、ガーネフやメディウスから同様に差し出せと要求される事も考えられたはずである。
 ミシェイルはガトーを幽閉しているようでいて、その実は手元に置いて守っているのだ。それも肉親よりも大事に。ガーネフやメディウスに対する切り札になり得る人物なので表向きは幽閉した風を装って、妹姫を人質に差し出しても手元に残しておきたいカードだったのは確かだろう。
 だが会話の内容からは互いを理解し、思いやる関係性がうかがえたが、どうだろう。

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この記事へのコメント

togege
2017年11月13日 15:49
久々の更新です。毎度遅くてすみません。
ゲーム中で多くの重要人物が属してるマケドニアの中でも特に地味な存在である魔道士に注目したら、ミシェイルの新たな一面が見えてきました。もっと掘り下げられそうですね。
ててて
2017年11月19日 05:13
更新お疲れ様です。
いろいろな考察大変面白いのですが、読んでいるとマルスが腹黒に思えてしまいますね。おかげで、今やっているFE無双の絆会話などを素直に見ることができなくなってしまいました。
今後の更新も楽しみにしてます。
cvhiryuu
2018年03月01日 19:48
更新お疲れ様でした。

加えて、マケドニアは「宗教施設」の重要性が他の王国より重い点も見逃せません。
レナのような「王太子の婚約者候補」になる貴族から戦災孤児まで宗教団体が教育しているのです。
カダインのような「魔道の本家」とは異なる「広く開かれた教育機関」を目指した一部の司祭・魔道士とマケドニアの支配階級の利害が一致して、良好な関係が築けた一面も有りそうかな?と思います。
togege
2018年03月04日 16:41
>てててさん
マルスが乱世の覇者になる為にはある程度以上の腹黒さは必要かという考えです。性格というよりは目的の為に偽善者にもなれるというイメージでしょうかね。プレイヤーの数だけのマルス像のうちの一つと捉えていただければ幸いです。
togege
2018年03月04日 16:44
>cvhiryuさん
ミネルバとかが後日談でさらっとレナの修道院で働いているとか言ってますね。宗教の問題は取り扱いが難しい上に情報が少ないので、難航していますが、作品世界に生きる人たちの行動や思考の規範となる要素なのでちゃんと描きたいと思います。

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