ドラクエⅡ考察~スライムブルー前編

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 当ブログの最初の考察『何故王子はわざわざ城下町の宿屋に泊るのか?』ではローレシアは貧乏な弱小国であると述べた。今回は原点に戻ってというわけではないが、貧乏な弱小国ローレシアについてもっと掘り下げてみたい。

【スライム並みの弱兵】
 ローレシアが貧乏だという根拠は…
 ①宿代と道具屋の品揃えから推測される物価
 ②宝物庫の財宝のグレード
 ③王子の装備が銅の剣

 ここから導き出される事実の一つは『ローレシア軍は弱い!』ということだ。
 ハーゴン討伐の旅に出た王子でさえ“どうのつるぎ”と“かわのよろい”である。兵士たちの標準装備のグレードは良くても同程度、下手すれば“ひのきのぼう”かもしれない。『そんな装備で大丈夫か?』と言いたくなるが、ローレシア近辺の魔物スライムや“おおなめくじ”程度が相手なら『大丈夫だ、問題無い。』だろう。

 しかし同じ人間ならどうだろうか?装備のグレードに大差無いサマルトリアやリリザならまだしも、大国ムーンブルクや荒くれ国家デルコンダルの軍人(標準装備は最低でも鋼の剣)相手に銅の剣で国を守れるのだろうか?

 少なくとも兵士の質が同レベルで、人数も同じなら装備の差で勝ち目は無い。
 地形的にも平地に建てられたローレシア城は世界一攻めやすい城に違いない。したがって地の利を生かして守るのも厳しい。ムーンブルクが相手ならサマルトリアと手を組んでローラの門を押さえれば勝ち目はある。(当ブログのサマルトリア戦記編⑦戦乱勃発
 しかし海軍国であるデルコンダルが相手ではそうはいかない。ローレシアの海岸のどこからでも上陸が可能なので地の利を生かして…、というのは非常に厳しい。  

 では兵士の数=人口の差で守る…というのはどうだろうか?
 人口の多い国ならそれを養うだけの食糧が必要だ。平原の多いローレシアなら農業には向いてそうだ。
 だがここで大きな問題がある。生産性の高い土地で多くの人口を養う国にしては貧乏過ぎるということだ。貧乏説の根拠は先に示した通りだ。平原の国ローレシアは交通の便も良い。そんな国で農業以外の産業が発展しないのはおかしい。
 
 生産性が高く交通の便の良い土地を他の地方の人間が欲しがらないわけがないのだ。にも関わらずスライム程度の敵を想定した防衛力しかないのは非常に不自然なのだ。

【貧しい土地ローレシア】
 ここで発想を変えてみる。
 そもそも『ローレシアはロトの勇者が旅の末に見つけた理想の土地である。だから住みやすい土地に違いない。』という前提が間違いなのではないか。
 一応当ブログでは、ローレシア地方は住み易い土地なのに何故ロトの勇者出現以前に国が無かったのか?という疑問に対し、当時のこの地方は強い魔物が跋扈する魔境であり人が住めなかったのをロトの勇者が魔物を駆逐して人の住める土地にしたと説明している。平和になって何十年もたてば武器屋の品揃えのグレードが落ちるのは当然だ。

 住み易くなってから何十年もたつのに国の経済規模が小さすぎる事、住み易い土地のはずなのに侵略とそれに対する備えが無い事、この不自然さを解決する説が…

 『ローレシアは住みにくい土地説』である。
 そもそも人間が積極的に移り住みたい土地ではないということであり、侵略する価値の無い土地だということでもある。

 では住みにくい土地とはどういう土地だろうか?
 例えばロンダルキア、極寒の地で交通の便は最悪、魔物は超強い…世界一住みにくいのは間違いない。
 例えばドラゴンの角南の砂漠、実際大きな町などは無い。
 例えばザハン、絶海の孤島にして狭すぎる土地ゆえに生産性は最低。食うためには出稼ぎが必要。

 ローレシアが住みにくい要因は何だろうか?
 見た目に反して生産性の低い土地なのだろうか?それもあるだろう。
 ゲーム中の記号やテキストに現れない住みにくさとは…
 ロンダルキアのように極端に寒いわけでもなく、砂漠ではないので極端に乾燥しているわけではないはず。

 ヒントはあった!
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 コイツらだ!
 ローレシアの主は人間でも強い魔物でもなくスライムと“おおなめくじ”なのではないか。
 つまりローレシアは高温多湿で不快指数のすこぶる高い土地ということだ。
 農業の生産性の低さはどう説明するか?
 草原という地形マップ記号で表現されてはいるが、実際は湿地帯に近いと考える。それも直射日光に弱い“おおなめくじ”やスライムが隠れられるほどの丈の長い草が生い茂っている、人間にとっては動きにくい土地。 
 そんな湿地帯を農地として利用する技術はまだ無いということだろう。(干拓する技術があれば将来性はあるかもしれないが)農業生産に不向きな土地で一生懸命育てた作物もスライムや“おおなめくじ”に荒らされる。ローレシアの民の敵はスライムと“おおなめくじ”というわけだ。

 ロトの勇者はこの地方に住む強い魔物を駆逐して開拓すれば、人の住み易い土地になると考えたのかもしれない。しかし現実は甘くない。この地方の魔物を狩り尽くしたために彼らがエサとしていたスライムや“おおなめくじ”に悩まされることになった。農作物を荒らし繁殖力の強い彼らはある意味人間にとって最も手強い魔物なのかもしれない。
 
【まとめ】
 ローレシアは元々住みにくい湿地帯だった。
 スライムと“おおなめくじ”の存在は農業生産や土地開拓の大きな障害になっている。
 不快指数の高い土地柄と低い生産性ゆえに他国にとっては侵略の価値無しと見られている。
 人口も経済力も伸び悩んでいる。

 次回は『スライム並みに弱い』とか『ナメクジ野郎』と揶揄されているローレシアと他国の関係について。
 

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この記事へのコメント

h46k6o
2012年08月20日 13:26
ローレシアは確かに極地域でもなければ高山でも砂漠でもなく、位置的には中緯度であろうと考えられ、開発技術があれば住み良い環境と成り得ると思います。が、ブログ主様も想像するようにその技術が未発達であると考えられます。理由として、DQ3,1時代にアレフガルドで始まった技術革新・文明が伝わりにくい地理条件がまずあります。同じ東方・北方大陸のローラの門やサマルトリアと比べて非常に距離があり、道中には砂漠も存在します。次に、ロトの世界のある天体の自転が地球と同方向である場合は、ローレシアの西の海域は高緯度のローラ海峡から陸地伝いに冷たい海流が流れ込む寒流になるであろうと考えられます。こうなるとアメリカ西海岸のような気候になり、温度変化が少なく過ごし易いが、日照量・降水量も共に乏しくなりがちで農業生産性も低くなると思われます。
togege
2012年08月20日 19:58
>h46k6oさん
確かにローレシアは様々な要因があって、技術や文化の伝播は一番最後の方になっていますね。ただ北アメリカのように今後、急激な発展をするかもしれませんね。ドラクエ2世界の文明のルーツに関する考察は現在温め中で、いずれ発表するつもりです。緯度経度、海流などの要素も入れられたら面白そうですね。
nedvedpavel
2012年12月23日 13:27
スライムで思い付いたのですが、後のキャラバンハートに登場するスライムランドについての考察をお聞かせ願えますか?
uma-
2015年05月11日 21:09
はじめてコメントさせていただきます
考察好きのゲーマーとして、一気に読ませていただきました
ゲーム内のちょっとした描写から、考察を発展させていく方法がとても面白く説得力がありました!
それに習ってわたしも仮説を一つ
「原ローレシア人=遊牧民」というのはどうでしょう?
というのも、王子の初期装備が「かわのよろい」だからです
これは、ローレシアは革製品の材料である家畜の皮が手に入りやすい、牧畜が盛んな地方だからと考えたからです
内陸部は先住の遊牧民が既に暮らしていたため、1勇者は放牧に向かない海際の低湿地に、間借りするような形で本拠地を構えたのではないでしょうか?
togege
2015年05月11日 22:12
>uma-さん
コメントありがとうございます。
なるほど、革製品の材料が手に入りやすいというのは盲点でした。それに遊牧民という視点も新しいですね。
またロトの勇者の足跡を辿ると、彼自身が定住地を持たない遊牧民の出身だったのかもしれないとも考えられます。
nedvedpavel
2015年05月16日 15:04
>uma-さん
私も本ブログに時々お邪魔させてもらっていますが、
原ローレシア人遊牧民説はブログ主様共々、完全に盲点でした。
領内に草原が多い事も牧畜には好適です。
王子が武術に長けているの事や、貧弱な装備でも他国と
張り合えるのも遊牧民国家と考えれば大納得です。
2019年09月08日 12:28
始めまして
ドラクエビルダーズ2からドラクエ2世界に興味を持ちいくつかの検索ワードを経てこのブログにたどり着きました。
まだすべてを読んだわけではないのですが
(以下ビルダーズ2ネタバレ入ります)

ビルダーズ2においてムーンブルクが「終わらない戦いの島」であること
ローレシア南部と位置形状が近いモンゾーラが腐敗した湿地帯であり
そのエリアにおいて農業復興がテーマとなっていることなど
想像以上の一致がありゾクゾクしました

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