ドラクエⅡ考察~ロト戦記3・ローレシアの矜持

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【大灯台後の動き】
 前回『ロト戦記2・結集そして逆襲のはじまり』において、ロトとローラの血を引く王子たち率いる多国籍軍はハーゴン軍から大灯台を奪還した。
 その後の方針としては…
 ①竜王の曾孫の助言に従い、精霊の紋章を探索する。
 ②ハーゴン軍に対抗する人材を集め、ハーゴン包囲網を形成する。


 そこで新たな拠点として目を付けたのが水の都ベラヌールである。
 大灯台を奪還した事で、世界の北半分はハーゴン軍から解放したことになる。今後は南半分のハーゴンの勢力圏を削ることを考えた時に、南においてハーゴンの勢力圏外にある大都市ベラヌールはうってつけだ。しかも世界中の情報や物資が集まる場所なので、あらゆる面で拠点として相応しい。(参考:再考・ベラヌール)
 ベラヌールはロンダルキアから遠過ぎるのが唯一の欠点だが(本当は最も近いのだが、この時点では王子たちは知らない)ここから徐々にハーゴンを追い込んでいこうと考えた。

 王子たちは大灯台奪還の戦いに参加した多国籍軍をアレフガルドやムーンペタ、大灯台に守備兵として残し、小回りの利く少人数でベラヌールに向かった。

【紋章の情報】
 王子たちが捜している紋章の内、2つについてはここベラヌールで得られる。さすがに世界の情報の集まる町である。それにここはハーゴン教団の勢力圏外というのも有利な点だ。ここでハーゴンに対抗するための情報が集まるのは自然の流れだろう。

 特に注目すべきは太陽の紋章の情報をもたらした兵士風の男だろう。彼はローレ王子の顔を知っていて“(ローレ)さま”と話しかけてくる。一体何者なのだろう?
 情報収集の手際があまりにも良すぎる。おそらく前もってローレ王子からの紋章探索の指令を受けて、情報収集をしていたのだろう。彼はローレシアの諜報員の一人なのではないか。

【ローレシアの諜報員】
 この諜報員だが、これほど短期間で情報を得る実力、タダ者ではない。彼はごく短期間で太陽の紋章についての情報を得て、ローレ王子に伝えている。彼自身の能力だけでは不可能だ。かなり有力な人脈や情報ネットワークを持っているに違いない。
 その人脈を活用出来るようになるためには、まずローレ王子旅立ちよりもずっと前から諜報員としての活動を続けていたはずだ。そしてこのような諜報員は世界各地に何人もいたと考えるのが自然だろう。彼らによる情報ネットワークの構築はさらに前からされていたのではないか。
 
 ここで疑問なのは、多くの諜報員を派遣する財力が貧乏な弱小国ローレシアにあるのか?ということだろう。おそらく無い。祖国ローレシアが貧乏なのは百も承知の彼らは活動の資金を自分で稼いでいたと思われる。
 ローレシアの諜報員の資金源としては、現地に根付いて商売を成功させ、その財力などで同郷人を支援した者がいたと考えられる。特に移民が集まって出来たと推測されるベラヌールにはローレシア系移民にとって居心地が良かったかもしれない。

 ムーンブルクとデルコンダルに睨まれて、その経済活動や軍備増強を制限されているローレシアだが、祖国を遠く離れたベラヌール等に別の経済基盤を持っていたとも考えられる。

【ローレシアの財産】
 ローレシアの諜報員が活動資金を得る手段だが、もっと手っ取り早い方法がある。それは傭兵稼業である。
 財力も産業も乏しい祖国ローレシアだが、特有の財産はある。それが建国王より伝わる『ロトの剣術』である。剣術と魔法を組み合わせた独特の兵法、対魔物戦闘のノウハウは、外の世界に出てこそ活用されるものだ。
 祖国ローレシアの兵は“スライムブルー”と揶揄されるほどの弱小騎士団だが、それは装備の弱さによるものが大きく、彼ら一人一人が弱いわけでは決してない。
 これは想像だが、ローレシアの有望な兵士は騎士修行と称して旅に出る。そこで修行をするだけでなく、諜報員たちの情報ネットワークの一部としての活動もするし、場合によっては祖国に帰らずに現地に土着することもある。
 ローレ王子がハーゴン討伐の旅に出たのは、嫡男として異例ではあったが、修行の旅に出る事自体はローレシアの風習に従った自然な行動だったのかもしれない。

【ローレシアの武器】
 ローレシアの諜報員の移動・情報伝達手段として特別な物がある。それは『旅の扉』だ。おそらく国のトップシークレットなのでこれを活用出来る者はかなり限られていたのではないか。(参考:旅の扉の謎)
 ここでは『旅の扉は、見えていてその存在を認識している者だけが利用出来る』という説を採用する。
 つまりローレシアでは密かに旅の扉についての研究が進められており、特に“ローレシア城~ザハン”“ローレシア南~デルコンダル城”の旅の扉については特に情報伝達手段として密かに活用されていたのではないか。

【ローレ王子の考え】
 世界中に広がる情報ネットワークといえば教会がある。なにせ世界中に支部があり、現地の生活に根付いている。その情報網の規模はハーゴン教団すら足元に及ばない。
 
ローレ王子たちも各地で教会の援助を受け、その情報ネットワークは大いに活用した。しかしそれとは別に自前の情報ネットワークの必要性も強く感じていた。アレフガルドでは王国の実権を教会が握っている現状を目の当たりにし、王子たち自身も教会に利用されたからだ。(参考:教会とアレフガルド、そしてロト)
 今後、教会にいいように利用されないためには情報という武器が必要だ。教会を出し抜ける情報があれば、教会との交渉で優位に立てる。特に精霊の紋章はハーゴンだけでなく、教会に対する切り札になり得る。

 幸いにしてローレシアには規模では遠く及ばないものの、教会やハーゴンを出し抜ける程の独自の情報ネットワークを持っていた。それは一朝一夕に発生した物ではなく、祖先の先見の明により生み出され、同胞たちの長年の地道な努力の積み重ねにより熟成された、かけがえのない財産であった。
 ローレ王子は貧乏な弱小国としての屈辱に耐える父王や同胞を見て育った。しかし故郷から遠く離れた地で、代々の国王や国民たちが守り育てたその誇りを胸に刻んだ。

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この記事へのコメント

togege
2012年03月01日 22:30
無口(?)なローレ王子ですが、歴史とそれを紡いで来た人々の営みの積み重ねを背負っている人物だと考えると、その人物像が浮かび上がってきます。今回は今までの伏線を回収しまくりですね。

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