ドラクエⅡ考察~ぺルポイの謎・追記

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 前回『ぺルポイの謎・後編』で読者様からいただいたコメントがとても面白かったので、それを元により深く考察してみた。

【ぺルポイ市民の地上生活】
 ①地上と地下で半々ぐらいの生活をしているならば、なぜ地上には生活の痕跡がまるでないのか?
 →敵に地下への入り口を見つけられることを恐れて地上ではテントなどの簡素かつ撤収可能な生活をしているから?

 季節風のようにやって来る魔物たちに毎年町を荒らされるのなら、いっそのこと町の設備は最小限にしてテント生活をしていると考えられる。
 このテントの季節は大規模な市が開かれ、活発に交易が行われているというイメージだろうか。ドラクエⅣで『砂漠のバザー』があったが、あれよりももっと大規模で、人とテントが密集したものではないだろうか。ぺルポイのバザーには当然ぺルポイ市民だけでなく他の場所から来た商人も集まる。この活気溢れるバザーとゴールドラッシュがぺルポイの経済力を生み出したと考えられる。
 魔物の季節が近付くと、外からの商人はぺルポイを離れ、ペルポイ市民は地下に避難するということだ。元々ぺルポイの市民は食料の貯蓄だけでなく財産も地下に隠しているのだろう。魔物の季節だけでなく、有事の際はすぐにでもテントを撤収して地下に逃げ込めるようにしている。

 →ロンダルキア山脈から一望すれば簡単に見つかりそうな草原に街があるのは?
 ロンダルキア~ぺルポイの魔物は季節によって棲みかを変える渡り鳥のようなもの。魔物が移動してきた場所に人間がいるというだけの話だ。魔物視点で言うなら、冬用(?)の自分のナワバリに人間がいて、邪魔なら排除するだけのこと。自分のナワバリを犯さないなら、わざわざ草の根分けて人間を捜して襲う気は無いはずだ。魔物にとっても武器を取り、徒党を組んで抵抗する人間を襲うのはリスクが高い。ただまれに魔物同士の縄張り争いに負けたりエサ不足だったりした場合に人間を襲うケースはありえる。
 土着の魔物が人間を襲うのは、野生動物が人間を襲うのとそう変わらないだろう。ムーンブルクのケースはむしろ異常事態であり、実態は大神官ハーゴンの教団による魔物を使った軍事行動だった。それも人間が戦争で馬や犬、象等の獣を運用するのと変わらない。
 ぺルポイの防衛体制は土着の魔物を想定するなら充分だろうが、ハーゴン軍の襲撃をどの程度想定しているのかは疑問である

【このヒト何者?】
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 ②取り残された男は何故ペルポイの生活習慣を知らなかったのか?
→新参者かつペルポイのルールを守らなかったために仲間外れにされた?あるいはロンダルキア(ハーゴン軍)側のスパイとばれた?

 この台詞を素直に読めば、取り残されたぺルポイの市民に見える、“みんな”がどこに行ったのか分からないのは不自然でもある。王子たちが入り口を開けても中に入ろうとしない所を見ると、追放説やスパイ説も充分ありえる。
 特にスパイ説は面白い。リメイク版のオープニングでムーンブルク落城の大きな要因として牢獄に囚われていたはずの邪神官が外からの攻めと呼応して、内部から城の守りを崩している。(特に王を殺したのは大きい)なので、ハーゴン軍がぺルポイを本気で潰すつもりなら、同じように内部工作員を潜り込ませるはずだ。そうなると彼がスパイなら、市民にバレて閉め出されたか、これから潜入しようとしているかだろう。いずれにせよ取り残された市民を装って王子たち(というか地下都市に入れるかもしれない来訪者)に近付いて中に入るチャンスを窺っているというわけだ。しかし王子が鍵を開けた時に一緒に入らないのは不自然ではある。

 実はこの“みんな”は様々な見方が出来る。
 まず“みんな”とは地下に避難したぺルポイ市民を示す最も素直な見方。この場合、彼は市民かスパイだろうが、どこに行ったか分からないという台詞はやはり不自然だ。
 彼がぺルポイ市民ではなく他所から来た商人なら、この場合の“みんな”は他の商人仲間になる。一人取り残されてみんないなくなったという台詞も不自然ではない。ハーゴン軍のムーンブルク侵攻のニュースを受けて、例年よりもバザーからの撤退が早く、慌ただしかったので、逃げ遅れる者がいても不思議は無い。しかしぺルポイ市民が地下に避難する程危険な場所で生き残る彼の防衛力、サバイバル能力は高過ぎではないか?一緒にいる獣はひょっとするとキラータイガーかもしれないが、それでも生き残るのは容易じゃない。他所者説だと台詞に不自然さは無いが、あの場で生き残っている事が不自然な気がする。
 異説としてはこの地に攻め込んで来たハーゴン軍の神官、あるいは戦士(バーサーカー)という説もある。この場合の“みんな”はハーゴン軍の仲間になる。攻め込んだはいいが、地下に逃げたぺルポイ市民に止めを刺せずに軍は撤退、ロンダルキアへの道も閉じてしまった。彼らは軍の撤退に遅れてロンダルキアに帰れなくなってしまったのだ。ハーゴン軍だからといって、王子たちと戦わないケースは他にもあるので、不自然ではない…かも?
 
【死体置き場】
 ロンダルキアへの洞窟最下層には“くさったしたい”ばかりが出現する通称・死体置き場と呼ばれる場所がある。腐っているとはいえ、スカルナイトやハーゴンの騎士よりは新しい死体である。で、この死体はどこから調達したのかと言えば、ぺルポイではないだろうか。いっぱい人が死んだのはムーンブルクだが、山の反対側から死体を運ぶのは無理があり、ムーンブルク産ゾンビはリビングデッドがいる。
 やはりムーンブルク侵攻と同時期にハーゴン軍は、魔物の季節よりも早い時期にぺルポイのバザーや鉱山を襲ったのではないか。ぺルポイの堅い守りを崩すには準備・戦力不足ではあったが、ぺルポイの戦力を削ぎ、殺した人間で戦力を増強出来たという点では意義ある軍事行動だったのかもしれない。

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この記事へのコメント

togege
2012年05月27日 21:37
ペルポイ編を書くに当たって、調べたのはトルコ・カパドキアの地下都市と青空市場でした。実際に行ってみたいと思いました。
PRS
2012年05月29日 13:16
 ご考察の追加を頂きありがとうございます。
 “みんな”が指す対象は何かということや更にはロンダルキアへの洞窟最下層にまで考察を広げられておられるのはさすがです。

 お蔭さまでファミコン媒体のグラフィックが脳内で変換されて、リアルでの記憶を更に鮮やかに彩ることができております。
 脛に傷持つ者が集まるデルコンダル、伝統と退廃に悩むラダトーム、海路に未来を見出したベラヌール、信仰と生活苦に挟まれたザハン、職人が修行しに行くことを夢見る村テパ、そしてハイリスクな一攫千金を狙う者が集うペルポイ(だから、テパやペルポイを目指して多くの人が旅立ち、そのような人の動きを知ったハーゴン教徒らは行き倒れた人がくさったしたいになってロンダルキアに集まるように操作している?)…

 ロトの子孫3人だけではなく、アレフガルド全体に住む人々の生活や風俗、信仰まで考えるとこんなにも面白いものなのですね。

 長文失礼いたしました。
 最後に、今後もブログのご発展を願っておりますし、また考察の余地に気付きましたら書き込みさせていただいてもよろしいでしょうか?
togege
2012年05月29日 13:59
>PRSさん
コメントありがとうございます。今回はボツネタとして埋もれかけたアイデアを形に出来る良いキッカケになりました。人それぞれが持つドラクエ世界のイメージの一つである、当ブログに更に付加価値を与えてくれるコメントは大歓迎です。
takatou
2012年06月05日 20:57
敵からの防衛を考えた場合、地下である事の最大のメリットは空からの敵に対応しやすい所でしょうね。

ペルポイが満月の塔やムーンブルクのような結果にならなかったのはその点が大きかったのではと思います。
togege
2012年06月06日 19:58
takatou
2012年06月06日 21:40
ペルポイ周辺に登場する敵は調べてみた所、妖術師、マドハンド、ホイミスライム、ウドラー、ガスト、オーク、ラリホーアントですね。

ある程度はハーゴンの影響力があってバランスはとれているものの、他の主要拠点や地域と比べると精鋭とはいえないのであくまでもペルポイ側の戦力を牽制できる戦力を置いた程度の扱いとしてやはりそこまで重要視はしてなかったんでしょうね。

ただ、テパの防衛戦略(後編)の項でハーゴン派(?)のラゴスがペルポイに匿われている説を考えるとペルポイ自体がテパのように一枚岩でなかったか、機動戦士ガンダムのサイド6みたいな形でハーゴン教団、反ハーゴン側どちらにも対してもいい顔をする一種の中立的な立場を取っていた可能性があるとも考えました。
PRS
2013年06月18日 13:14
お久しぶりです。
入り口に取り残されていた男の件ですが、
SFC版のエンディングで、中に入って仲間を見つけた様子が描かれております。
そこから察しますと、やはり彼は(おそらく)初めてペルポイに連れてきたものの、取り残されてしまったという結果が自然と思われます。
また、魔物が化けていたという可能性も低くなります。
とはいえ、取り残されてしまった理由は少々考える余地があるかもしれませんね。
①予想外の魔物の襲来で、たまたまその場を離れていたりしたために助けるのが間に合わず見捨てられてしまった。
→一人を助けるために町全体を危険に晒すわけにはいかず、やむを得ずに締め出した。
→本人は見捨てられたと思っているので、いざ入れるようになっても例の牢獄に投獄されるのではないか、などと思い躊躇している。
②もともと取り残すつもりでわざと危険なタイミングを狙ってペルポイに連れられてきた。
→他の町での実力者か何かで、ペルポイで事故を装って魔物に襲ってもらおうとした。
→案外生存能力が高く、また王子たちがタイミングよく来たために一命を取り留め、また本人も同伴者たちの悪意に気付いたため、王子が扉を開けても慎重に様子を伺っていた。
③あるいは、他の街(例えばベラヌール)からペルポイの秘密を探るために派遣された、いわゆる産業スパイ?
→ハーゴンが倒れ、世界が平和になって街同士も和解したためにスパイ活動は必要なくなった?
→すると、ペルポイと貿易などで争う町があることになりますが、それは?テパの生産とペルポイの販売の関係に摩擦ができてきた?

いずれにしても、ただちに喜び勇んで町に戻らない理由はつけられそうですね。
またも長文失礼しました。少しでも何かの足しとなりましたら幸いです。
togege
2013年06月18日 15:32
>PRSさん
考察コメントありがとうございます。読者さんからの考察は楽しみです。
ペルポイ入口の男は想像の余地が多くて面白いですね。当ブログのドラクエ世界では人間の敵は魔物だけではなく、むしろハーゴンが倒れた後の方が大変かもしれませんね。

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