ドラクエⅡ考察~紋章の謎

画像【注意!】
 FE考察もしているこのブログにおいて、まぎらわしいタイトルだが、今回はドラクエⅡの紋章についての考察である。あと、重大なネタバレを多く含む。まあ、今まで特にネタバレに気を使ったことは無いが…

【竜王の曾孫の助言】
 竜王の曾孫の情報によると5つ揃えると大地の精霊ルビスの守りが得られるという、ドラゴンボールのような話である。
 ハーゴンは冒頭のムーンブルク兵の情報によれば、破壊の神シドーを召喚するという切り札を持っている。それに対抗するなら同等の切り札は用意すべきである。ハーゴンに対抗する為にルビスの力を借りる。そのために紋章を集める。ゲーム中ではあっさりしたものだったが、ハーゴン討伐の旅の方針が決まったという点で、王子たちと竜王の曾孫の出会いは大きなターニングポイントだったと言える。

 ところで世界中を回り苦労の末5つの紋章を揃えて得られる“ルビスの守り”の効果はゲーム中では“ハーゴンのまやかしの術を破る”ことのみである。確かにクリアに必須ではあるが、世界を作ったとされる大地の精霊ルビス様の力としては、破壊神シドーに対抗する力としてはショボいのではないかと考えてしまう。

 考えられる事はいくつかある。
 大地を作った時点で力を使い果たしたルビスが現世に干渉出来る力は微々たるものであるということ。
 竜王の曾孫が“確実に”知っているのは5つの紋章を集めればルビスの守りが得られる事のみ。ルビスの守りの力について正確な情報は知らなかった可能性はある。生粋のアレフガルド人(?)の竜王の曾孫がルビスの守りの力を過大評価していたとしても不思議は無い。

【各紋章の所在とハーゴン教団】
 ハーゴン教団側は王子たちが精霊の紋章を探しているという情報は持っている。何故なら大灯台にて紋章を餌に王子たちを罠に掛けているからだ。竜王の城がハーゴン軍に制圧されていた事から考えると、精霊の紋章についての情報は少なくとも竜王の曾孫が知っていることは既にハーゴン教団も掴んでいると見て良いだろう。

 しかし問題は王子たちがハーゴンに対抗する為に必要な紋章を集めていると知っていながら、ハーゴン側には特にそれを妨害したり奪い返そうという動きが無かった事である。
 大灯台の星の紋章は既にハーゴン教団の手元にあったが、王子たちに奪われてもそれを取り返そうはしていない。

 太陽と月の紋章についての情報はベラヌールで得られる。ハーゴン教団の勢力圏外で紋章の情報の5つ中2つが得られるというのは面白い。太陽の方の情報はハーゴン側は掴んでいないだろう。月はハーゴン側が知ってる可能性は無くはないが、それでもわざわざベラヌールまで持って来られた情報なので、ハーゴン側にバレてない可能性の方が高いだろう。

 命の紋章はロンダルキアへの洞窟の死体置き場に落ちている。何故ここにあるのか?いくつかのパターンが考えられる。ハーゴン側が入手したとは思えない。保管の仕方が杜撰過ぎるからだ。元からこの場所に落ちていたか、この場所に運び込まれた死体のうちの一体が生前持っていて、落としたかというところだろう。可能性が高いのは後者かもしれない。

 水の紋章はムーンブルクに囚われているべビルが持っている。考えられる1つが、水の紋章を所有しているべビルを罠にはめて捕えたが、倒す事が出来ずにいるというシナリオ。この水の紋章もどこかで奪って来た物(ムーンブルク襲撃時にだろうか?)に違いない。
 もう一つのシナリオは、べビルを水の紋章を餌におびき寄せて捕えたという話。
 どちらのシナリオでも共通するのは、べビルは自身の欲なのか命令なのか定かではないが、水の紋章を欲して奪っている或いは奪おうとしているという事実である。これは重要だ。

 ハーゴン教団は星の紋章は既に入手していて、水の紋章も取りに行かせている月と太陽はハーゴン側にバレないようにベラヌールで王子たちに情報提供されている。ハーゴンに取られたくないからだ。以上の事実からハーゴン側も紋章を欲しがっているのは間違いない。
 何故だろう?シドー召喚に対抗しうる切り札を敵に渡さない為か?それもあるだろう。が、王子たちから取り返そうとしないのは不思議だ。切り札を敵に渡さない為だけなら紋章が揃わないようにするべきだからだ。
 もしかするとハーゴンもまたルビスの守りが欲しかったのではないか?紋章ではなくルビスの守りの方をだ。
 紋章の情報は竜王の曾孫から聞き出し、探してはみたものの、捜索は難航した。そこで山彦の笛で効率良く紋章を見つけられる王子たち泳がせ、紋章を揃えさせて、ルビスの守りを後で奪う算段だったのかもしれない。
 ではハーゴンは何故ルビスの守りを欲したのだろうか?

【ルビスの出番】
 また違う角度から紋章と守りを見てみよう。
 ルビスの声の出番は3回。紋章を揃えて守りを手に入れた時と、守りを使ってハーゴンの幻術を破ったとき、そしてシドーを倒した直後である。
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 注目すべきはシドーを倒した直後の台詞である。
 『破壊の神シドーは滅びました。これで再び平和が訪れることでしょう。私はいつまでも あなたたちを見守っています…。おお、全ての命を司る神よ!私のかわいい子孫たちに光あれ!さあ お行きなさい。』
 ここで“全ての命を司る神”祈りを捧げていることから、『ルビス=カミ』ではない。そしてルビスには死者をも生き返らせる癒しの力を持っていない。
 つまり、ハーゴン・シドーに対抗する存在のはずのルビスは幻術を破る時にしか役に立っていない事になる。

 本当にそうだろうか?他にルビスの仕事は無いのだろうか?
 そういえばシドーを倒した後、敵が現れない。光の玉のように邪悪な魔物を封じる力があるのかもしれない。だが、単に敵の総大将が倒れた為、単に襲ってこないだけというのも考えられる。それにこれはハーゴンが必要とする力だとは思えない。

 ルビスは『はかいのカミ シドーはしにました』と言っている。よく考えると、仮にも神であるシドーが人間にあっさり殺されるのは変ではないか?

 ここで仮説を立てる。
 ルビスは王子たちに倒されたシドーにとどめを刺したのではないか。
 これならシドーに対抗する存在としての面目も立つ。それに特にFC版のシドーは意外と打たれ弱いが、ベホマを唱えることで不死身のイメージがある。ルビスの助力が無ければ、不死身の神相手に終わりの無い戦いを強いられていたのではないか。 

 ハーゴンがルビスの守りを必要としたのは何故か?シドーを呼び出し、その暴走を制御出来なかった時の備えなのかもしれない。  


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この記事へのコメント

veiros
2012年08月12日 23:16
竜王のひ孫は現役時代から好きなキャラクターでした。ロトの剣を保存してくれたとか解釈したり。
今考えてみるとひ孫は人間と竜の和解を象徴するキャラクターだったのかもですね。
togege
2012年08月12日 23:37
>veirosさん
竜王のひ孫は和解の象徴、そうですね。ドラクエのシナリオでは何らかの事件の結末は長い時を経た後という形で見せてくれる事が多いですね。よく考えると深いですね。
そあらん
2012年08月28日 00:05
ルビスの祠では主人公一行を「ロトの子孫たち」と呼んでいたのに対し、
シドー撃破後の声は「わたしの可愛い子孫たち」と呼んでいることから
最後の声はルビスとは別の人物、というかローラ姫であるという説があるようです。
togege
2012年08月28日 05:22
>そあらんさん
確かにそう言ってますね。『わたしの子孫たち』発言だけからでも考察一本書けそうな感じだったので、今回はあえて触れなかったのですが、いずれ書きます。
PRS
2012年09月12日 00:22
今回も楽しく拝見させていただきました。
さて、紋章に関するゲーム中のヒントについて、昔からひっかかっていたものがあります。
すなわち、デルコンダルの神父の台詞ですが、
「やまびこの ふえは せいれいの うたごえ。おしろ まち どうくつ とう ほこら……。ふえをふき やまびこのかえる ところに もんしょうが あると ききます。」
時間が経つとともに印象が変わっていったのですが、
小学生(リアルプレイ)時:片っ端から山彦の笛を吹けばいいのかな。
大学生時:城、街、洞窟、塔、祠、と5か所の場所を示してるけれど紋章は5つだけなんだから、ひとつ街で見つけたのなら他の街で笛を吹く必要はなかったんじゃないか。
現在:この神父、なんでこんな情報を知っているんだ?

そもそも、紋章を集めると精霊の護りを手に入るようになった経緯はゲーム中では明らかにされていません。
→ルビス(その後はローラなど王家の女王が死ぬと代替わりしていく?ならば精霊の主人公たちへメッセージも説明できそうです)の護りは王家の象徴であり、みだりに使えないように紋章という形で封印していた?
→その紋章は元々王家が保管していたが、分散して保管することで不慮の事態による被害を抑え、かつ王家の証明とすることにした?(ローレシアが建国された頃か?)
→力のあるムーンブルクが2つ保管していた(星・水)のはわかるが、デルコンダルにあったりラダトームになかったりなのは何故?更に水の紋章を魔物の牢の中に置くのは危険ではないか?
→太陽の紋章や命の紋章をそこに隠したのは何処の国の者?
PRS
2012年09月12日 00:22
続きです

あるいは、やはりラダトームの至宝として保管していたが、クーデターやハーゴン軍の侵攻があり、王は幽閉される直前、せめて紋章だけは守ろうと各地に隠すよう部下たちに命令した?
→デルコンダルの王は危険人物だが、紋章を管理してもらうにはそれなりに役に立ちそう。
→すると星の紋章が不自然か。持ち去る途中でハーゴン軍に奪われてそのまま占領された大灯台に隠された?
→水の紋章も同様に奪われたが、逃げられる前になんとか捕えることができた?
→紋章がラダトームの至宝であることは、ムーンペタ・ムーンブルク人も知っていたということか?
→この説ならば太陽の紋章や命の紋章が変な場所にあるのもそこまでおかしくはなさそう。
→とはいえ、そんなに重要な紋章を今まで独占していたラダトームなのに、勢力を失ったのは何故か?
→ルビスに対する信仰心が時代とともに薄れたからか?

いろいろと考えられそうですが、いずれにしろ最初の疑問である、何故神父がそこまで正確な情報を持っているのかはまるで解決していません。
神父は単に、様々な場所に紋章は隠されましたよ、ということを言いたかっただけなのか、とすら思えてきます。

まとめますと、
①紋章が各地に散らばった経緯はどのようなものか。
②紋章に対する各々の情報の経路はどうなっているのか。
③神父の証言に根拠はあったのか。
という疑問になります。

またも長くなりまして申し訳ありませんが、それこそ20年以上にわたって、この神父の言葉はくすぶり続けている次第です。
それを考えると、さすがは最重要アイテムなのかなとも思えてきます。
togege
2012年09月12日 20:14
>PRSさん
なるほど、洞窟、城、町、塔、祠それぞれに紋章一つが対応しているとは気づきませんでした。
私は紋章は宝として大事にされてるというイメージはなく、もっとぞんざいに扱われ、イエローオーブのように人から人へ渡っているというイメージで捉えていました。
紋章に関しての考察はまだ続きを考えていましたが、まだまだ熟成させる余地があると気づかせていただきました。ありがとうございます。
PRS
2012年09月13日 19:41
ご返信ありがとうございます。
言われてみますと、何処にも定着することがなく世界中を転々とし、いつしかその噂だけが残っているのという精霊の紋章、という考えもしっくりきますね。
確かにドラゴンボールと似たような印象ですね。
そう考えますと神父のメッセージも、古来から伝わる歌などの一節、とも捉えられそうです。

紋章の位置付けは意外に難しいのかもしれませんが、拙説もオーシャンブルー物語の肉付けのささやかな一助となれましたら大変嬉しく思います。

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